第十六話
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俺も無いが。
「そうですね、ちょっと気が引けてしまいます……でも、負けません!」
そう言って気合十分といった感じで空いていた席に座り、書類を片付けていく。
ゼノヴィアもたどたどしい感じではあるが書類を大切に扱い、それぞれの席に配布していく。
「さて、俺もやるか…………」
俺は頬を叩いて気合を入れ、席に座り配布された書類に取りかかった。
「ゼノヴィア……どんくらい、減った……?」
「えっとな……事実だけを言うと、三分の二くらいしか減っていないようにしか見えない……」
「改めて言葉にされると心にぐさっとくるものがあるね……」
俺はそんな心が折れそうな現状を知りながらも腕だけは動かすのを止めない。
「えっと、えっと……」
「アーシアちゃん、頑張って!」
アーシアはアーシアで頑張ってるし、ヴァーリもきちんとアーシアを補助出来ているようだ。
そして、そんな張り詰めた状況がようやく終わりを迎える。
「こ、これで、終わり……」
「終わりましたわ……もう、腕が痛すぎますわ……」
「うぅぅ……今まで書類仕事は多々やってきたが……今日のは今までの中で一番疲れた……」
「腕が、痛いわ……」
クレア、リンスレット、エリス、フィアナの順で倒れていく。
まあ、俺たちよりも早い時間帯から頑張ってくれたんだから仕方ないか。
「か、紙を運ぶだけの仕事の筈なのに……腕が痛いんだが……?」
ゼノヴィアも腕が痛いらしい。
「だらしないですね、それでも私の学園の生徒なんですか?」
「そうだぞ?私よりかは幾分か若いんだからな」
「俺としては、何で二人共平然としているのかの方が疑問に思えてしょうがないのですが……?」
この二人、あの速度を常に維持して書類を処理していったのだから凄すぎる。
元々のスペックが違うのだろう。
「ふぅ、これで夏休みの仕事は終わりました。ありがとうございました、イッセー君。エリスさん達も」
そう言ってソーナ会長は頭を下げる。
「いえいえ、いいですよ。頼まれたからやっただけですし」
「そうですよ、会長。私達はやりたいからやっただけです」
エリスはそう言うが……クレアとリンスレットはもうヤバいといった感じなんだが?
何というか……「いつか、見返してやる」といった感じだ……何をしたんだ、エリスよ。
「あれ?でも、何で夏休みに入る前に夏休みの仕事を一日で終わらせる必要があるんですか?」
「ああ、それに関してなんですが……」
その後、なぜこのような事
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