第六章 颶風の巫女
第2話 選ばれた裁定役
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なれるのはどちらか片方なのです」
上条「それで決闘か……」
二人は同時に頷く。
上条「つまり、あの嵐も……」
耶倶矢「そうなるな。我らは現段階で99戦を終えている」
士道「そ、そんなに戦ってるのか!?」
夕弦「訂正。戦っているといっても、殴り合いばかりしているわけではありません。かけっこ、けん玉、大食い等、勝負の方法は多岐にわたります」
平和な勝負で何よりだ。
耶倶矢「ちなみに戦績は25勝25敗49分け。ちょうど100戦目にあたる決闘の勝者が、真の八舞となるはずだったのだ。それなのにーー」
耶倶矢は上条と士道を睨んだ。
確かに邪魔をしてしまったが、十香のこともあったし仕方がなかった。
と、耶倶矢は士道に、夕弦は上条に再度抱きついた。
耶倶矢「まあ、良いわ。むしろ感謝しておる。貴様らのおかげで今までに戦いをすることができるのだからな」
夕弦「肯定。この勝負であれば異存はありません」
こちらとしては困ることなんだけど。
令音「やはりダメか……」
士道「どうしたんですか?」
令音「……あぁ、〈フラクシナス〉との通信が途絶えているんだ」
上条「……」
士道「な、なんでまた……」
令音「現状では不明だ。少し調べてみるよ」
と、令音は椅子から立ち上がった。
令音「……確か、耶倶矢と夕弦といったかな。君たちに話があるのだが」
夕弦「……あなたは?」
令音「……学校の先生だ」
耶倶矢「何でもよいわ。見物は構わぬが、邪魔をするでない。我は士道から離れんぞ」
夕弦「同意。夕弦もです」
令音「……君たちは魅力的な女の子だ。それなのにシンと上条君はどちらを選ぼうとしない。その意味がわかるかい?」
『………』
二人は目を一瞬合わせた。
令音「二人は君たちが思っているよりカタブツだ。彼らの反応を見れば一目瞭然だろう?……どうするかね?私としてはどちらか片方だけでも構わないのだが」
言って事務室のドアを開ける。
二人は再び顔を見合わせると、名残惜しそうに手を離し、令音の後をついていった。
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