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とある3人のデート・ア・ライブ
第六章 颶風の巫女
第2話 選ばれた裁定役
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その″彼″は全く動いていない。状況をイマイチ把握できていないせいだろうか。


その状態で数十秒固まっていた。


夕弦「………」

耶倶矢「どうしたのだ夕弦。其方らしくないぞ?」

耶倶矢の言葉に、夕弦は重い口を開き、ゆっくりと言った。

夕弦「………訂正。やはり夕弦に選ばしてもらっても大丈夫でしょうか?」

耶倶矢「ほほう。やはりおじ気ずいたか……やはり我の魅力は貴様には遠く及ばーー」

夕弦「無視。私は彼を選びます」

耶倶矢「ーーって!何無視なんかして……ん?ほう、奴を選ぶとは……貴様は人を選ぶ目もないとは……八舞に相応しくない……この勝負、我が鮮やかに勝利に導いてみせよう……」

夕弦「承諾。異論はないので、さっそく勝負に移ります」



夕弦が指差していたのは、

ツンツン頭の彼の方だった。


ーーーー
ーーー
ーー



八舞の二人は転校生ということで話がついた。

本当にこれで良かったのだろうか……

でも、十香が気絶していることには変わりないので、士道一行は、令音によって事務室へと案内された。

そして、十香をソファに横たえてから令音に頭を下げた。

士道「令音さん、すいません……」

上条「すいません……」

令音「……いや、構わないよ。それより……」

令音が気にしているのは、双方にくっついている姉妹のことだろう。

令音「厄介なことになってしまったようだね……」

士道「はい……」

上条「ハハハ……」

耶倶矢「くく……むしろ役得であろう?貴様ごときの人間が、僅かな間とはいえ、この我の寵愛。受けられるのだ。幸運に噎びなきこそすれ、嘆く必要などあるまい」

夕弦「懐疑。夕弦ならまだしも、耶倶矢に言い寄られて喜ぶ男性がいるのでしょうか」

耶倶矢「そ、そんなことないし!」

夕弦「否定。妄想と現実は違います」

上条「あの〜……」

耶倶矢「へ、変なこと言わないでよ!……って何?」

上条「いや、何で争ってるのかって聞きたいんだけど……」

耶倶矢「あぁ、言ってなかったか。我らはもともと八舞という一人の整列だったのだ」

夕弦「首肯。ですが幾度の現界のときか、八舞は二つに分かれてしまったのです」

士道「二つに……?何で、そんなことに……」

耶倶矢「理由は分からぬが……真の八舞はここにあり、この世に一人のみ存在すると運命の女神に教えられた」

士道「へ?」

夕弦「要約。″知っていた″、といった方が正しいでしょう。夕弦たちは分かれた瞬間から自分たちの身体がどうなるか理解していたのです。しかし、本来の八舞の人格は失われてしまっています。つまりその際、主人格と
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