第六章
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「じゃあ腹括ったな」
「よし」
ハイトゥングはあらためて応えてきた。
「来たぜ」
そしてクルーデンが皆に言ってきた。
「下だ、丁度真下だ」
「あれか」
皆それを聞いて下を見る。そこにはソ連軍の戦闘機達がいた。
「確かにな。あれだ」
「へっ、もう敵がいないと思って我が物顔だぜ」
ヘンドリックはそれを見て口の端を歪めて述べた。
「調子に乗ってくれてるな」
「いいじゃねえか。今のうちだぜ」
クルーデンがそれに言う。
「今すぐドイツの空から叩き落してやるからよ」
「しかもこっちはジェット機だ。やれる」
ホイザナッハも言う。
「じゃあいいな。おい」
ブラウベルグがアルトマンに声をかけてきた。
「仕掛けるな」
「ああ、皆このまま急降下だ」
アルトマンは他の六人に対してそう言った。
「それでいいな」
「異論はないさ」
「それが一番だからな」
「じゃあな」
彼は仲間達の声を聞き頷いた。そして彼がまず機首を下げてきた。
「行くぞ!」
「ああ!」
それに続いて六機のメッサーシュミットが続く。
「これで最後だ!」
「イワン共、勝ち戦だからって調子に乗るんじゃねえぞ!」
七人の騎士が今空から襲い掛かる。ソ連軍が彼等に気付いた時にはもう手遅れであった。
「上空に敵機!」
「何っ、まだいたのか!」
指揮官はそれを聞いて驚きの声をあげた。
「何処だ!」
「上です、真上!」
「クッ、散開しろ!」
彼はとりあえずはそれを命じた。
「そして一撃目をやり過ごせ!いいな!」
「だ、駄目です!」
だがその命令に対する返答は絶望的なものであった。
「ま、間に合わな・・・・・・うわあっ!」
「コルチャコワ!」
だが返事はなかった。コルチャコワと呼ばれたパイロットの乗ったヤクは炎に包まれ大地へ落ちていく。それと同時に七機のメッサーシュミットがその槍で敵を屠りながら姿を現わした。
「ジェット機!」
「よりによって262か!」
「イワン共、地獄に送ってやるぜ!」
七人はドイツ語でこう彼等に言った。
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