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少年は魔人になるようです
第97話 少年達は壁に立ち向かうようです
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!」


嫌みの様なただの本音に舌打ちしつつ、狗神を伴いラッシュをかける。

アリアは溜息と共にそこで漸く主武装の鉄扇を広げ、更に速度を上げる。

徐々に数を増やし圧倒しようとする小太郎だが、500・600を超えても一切攻撃の

速度が遅くならない事に焦る。自分の相方はどうかと盗み見るが、こちらと役が

逆になっただけで膠着している。ネギ達は―――

ズドガドガガガガガガガガッガアガッガガガガガガガガガガガガガガガガガ!!
「ラカンは相変わらず遅いわねぇ。坊やは速いけど軽すぎよ!」

「そんなのは重々承知ですよ!40秒持ちますか!?」

「この状況でそれ言えるとは大した奴だよ…!!」


『千の雷』を掌握し雷化したネギと、"千の顔を持つ英雄"と気弾で攻めるラカンを

薄く笑いながら制圧しているノワール。どうやらあちらも一手足りないようだ。

やはり、こちらが動かなければ、魔力・体力的に大きく不利だ。


「(せやけどムチャして負けたらそれで終わりやし!)」

「ぬぅぅぅあああああ!!」
ドドドドドドドドドド!!
ギャゥアァアアア!
「・・・!」


そこで、戦況が動いた。カゲタロウが攻撃を受けつつも影槍を伸ばし、『神虎』の

一頭を串刺しにした。それを見たアリアは一振り、狗神を薙ぎ払いそちらへ跳ぶ。

"アリア"であるが為の一瞬の隙。残った狗神と、ギリギリまで生成し続けつつ、

狗神を集める。


「ありがと、下がって・・・。」
グルゥ・・・
「ふ、一矢報いた、か。少々休むぞ、コジロ−。」

「おお、任せとけ!」


ボロボロになったカゲタロウは戦場の端に下がり、影で自身を覆い防御に入る。

アリアは『神虎』の一頭を下がらせ、残った三頭を炎に変え、更に"神気"を纏う。

『天合獣纏』が完成する刹那、先に『獣化連装』した小太郎が仕掛けた。


「『天合獣纏 《翼獣霊「おぉおおおおおおおおおおおおらっぁああああ!」
ズガァン!

―――ズズゥゥン!!
『おぉっととと!ぱ、パンチ一発で会場が大きく揺れたぁ!

真っ黒もふもふ人間になったコジロー選手、強化途中のアリア選手に一撃!

これはーーー!?』

「・・・き・か・な・い。」
ゴォォォァアアアアアアアアアアアアアアア!!
「どぅおぁあああああ!!チッ、流石にそこまで甘かないわな!」


蒼い炎の中から現れたアリアは当然、と言わん顔で無傷。

その上で『神虎』の手甲を装備し小太郎と同じ軌道の正拳を放つが避けられる。

青筋が一つ追加。蹴り。避けられる。青筋追加。進化した『神虎』召喚、炎弾。

相殺。筋追加・・・・結果。

ZUGOGOGOGOGOGOG
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