四十話:授業参観〜その二〜
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「ソーナちゃあああああああんんんん!! お姉ちゃんから逃げないでえええ!!!」
突如響いてくる叫び声の方に目を向ける。
するとそこには脱兎のごとく駆けるソーナ・シトリー。
そしてそれを魔法の杖を振り回しながら同じ位の速度で追う魔法少女。
「リアス! 私を助けて!!」
「ソーナ………諦めなさい」
リアス・グレモリーの背中に隠れるソーナ・シトリー。
それに対してため息交じりの返事を返すリアス・グレモリー。
「ソーナちゃん! どうして私から逃げるの!? ………って、あ、サーゼクスちゃんも来てたんだ〜☆」
「セラフォルー。妹を思う気持ちは痛い程分かるが校舎内ではあまり騒がないようにしなさい。ここは学び舎だよ」
セラフォルー………確かレヴィアタンの名前か。
そして、ソーナ・シトリーの姉だったか?
全くもって似てねえ姉妹だ。
というか、魔女っ娘コスプレを着て何がしてえんだ?
お前らは悪を滅ぼす側じゃなくて悪だろうが。悪魔の名前が泣くぞ?
「親方様!」
「会長! レヴィアタン様!」
聞こえて来た声の主は……。
恐らくはセラフォルー・レヴィアタンを追って来たバジルと確か匙とかいう奴だ。
こいつらの顔に疲労の色が見られるのは間違いなく走ってきたからじゃねえだろうな。
「ソーナちゃん、どうして逃げるの? 酷いわ! 私はこんなにもソーナたんを愛しているのに!!」
お前はどこのヤンデレ彼女だ。
その台詞に少し聞き覚えがある俺は全く笑えねえんだよ。
「私の名前にたんを付けないでください!」
名前の部分に突っ込みを入れるソーナ・シトリー。
眼鏡が若干ずれているが気づいてねえみたいだな。
まあ、あんなのを前に冷静に対処する方がおかしいか。
((((“たん”づけは我々の間では常識なんですけどね?))))
(お前らの常識と世間の常識を一緒にするんじゃねえ!!)
お前らが普通だったらこの世界は既に終わってるよ。
というか最近はまともな人間に会えなさ過ぎだろ……。
世界がマジで終わってるような気がしてきたんだが。
そう言えば、あのセラフォルー・レヴィアタンを見ても動揺が少なかったな。
………慣れてしまったのか俺は。
「あれ? サーゼクスちゃん。もしかしてこの怖そうな子がこの前言ってたドライグくん?」
「ああ、そうだよ。彼が『今代の赤龍帝』の兵藤一誠君だ」
(ドライグ……くん? ああ……懐かしい。そう言えば俺にはドライグという名前があったな。最近はカストカゲとしか呼ばれずに忘れかけていた……)
何やら哀愁の漂う声で呟いているカストカゲ。
そう言えばこいつの名前はドライグだったな。すっかり忘れていた。
カスザメ? ………………………まあ、いいか
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