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IS 〈Infinite/stay night〉
プロローグ
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それが、IS学園だ」

 一拍置いて手元に置かれた水を飲んで喉を潤し、ウェイバーは話を続ける。

「すでに聖堂教会から監査役として、『Apocrypha』において現界したルーラーが憑依した彼女の派遣が決定し、事務手続きも終わっている。そして、聖杯を解体するためにユグドミレニアのアーチャーの派遣の許可も出た。資金や資材も我々や彼の財閥が支援するため、問題はない」
「確かに、彼のアーチャー、《始まりの男》でありそのサポートの彼の《聖女》となれば、人材面では申し分ないな」
「然り。それにしても、ヘルヘイムの浸食が過去に何度も起きていたとは驚かされたな」
「原作でも、なぜ古代からヘルヘイムの伝承があるのかやその辺りは解明されてなかったしな」
「それでもって、今まで大聖杯が実は過去に破壊した黄金の果実の欠片が使われていたことにも驚きだったな」
「それに加え、ヘラクレスに射られた鏃と伝えられていた聖遺物が、実は彼が黄金の果実を求める争いの際に砕いた剣の破片だったとは」

 一同が口にするのは、『始まりの男』の過去。一年程前にルーマニアで勃発した『Apocrypha』と呼ばれる事件の終結へ導いた立役者の一人にして、太古の昔、ヘルヘイムの浸食より星地球を守り抜いた名も無き英雄。

「重ね重ね申し訳ないが、静粛に!本題はこれからです!」

 再び脱線した会議にウェイバーが諌めたことで、会話が止まる。

「場所が場所だけに、いつもみたいに戸籍や様々な情報の偽装を凝らして潜入することができません。何せ、世界中の国々が、最強の兵器と言われるISの情報を得ようと謀略を巡らしているのですから」
「そこで、皆の知恵を借りたいのでこうして集まってもらったのだ」
「アーチャーからは、サポートとしてセイバーも頼みたいと要望があったが、こちらはルーマニアからの研修生という形で落ち着いた」
「となると、アーチャーか。確かつい先日、世界初の男性でISを動かせた人物が発見されたんだよな?」
「ええ、その通りです。名前は、織斑一夏。裏には一切関わりのない、日本国籍の中学三年生の男性です。ただ、両親が幼少の頃に行方不明となっており、姉が彼を育てていたようです」
「なるほどね。では、アーチャーもISを動かせたことにすればいいのでは?」
「それも考えましたが、学生として潜入するため授業で操縦できなければ退学になるため、却下しました」
「ん?だったら、ISっぽいスーツ作って、その実験としてIS学園に出向させるのはどうだ?」
「なるほど。『アベンジャーズ』のトニー博士のアイアンマンなんて、まさにそれだからな。アメリカの協力は必須だが、なんとかなるだろうな」
「そうすれば、彼本来の力もそのパワードスーツによるものだとすれば、問題なさそうだな」
「ふむ。では、私は
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