暁 〜小説投稿サイト〜
俺が愛した幻想郷
俺は愛せる? 幻想郷...
俺の名前は八雲琥珀だっ!
第十話 おい、みかん買ってこいよ。もちろんお前の金だ
[1/3]

[8]前話 前書き [1] 最後 [2]次話
俺の名前は琥珀(こはく)八雲(やくも)琥珀だ
好きな色、琥珀色
俺の湯呑みの色、琥珀色だ(ついさっき紫に貰った)
たった今付けられた大切な名前だ。今までに貰った何よりも大切だと思うのだが... それはそれで有り得ないかも知れない。俺が人生のうちに何度もそのようなことを思ったことがあるはずだ
なんにせよ、付けてくれたこの名前は大切だ
今の流れで言うと大変失感だと思うが... あの俺が手にした湯呑みの色が琥珀色だから俺の名前が琥珀になったんじゃないだろうか。無駄にいろんな色の湯呑みが置いてあったしな。怖いわ



■■■



結局のところ紫の後ろにあるみかんを俺がとり、炬燵の上に置いてやった。そして食べる
その内みかんになってしまうのではなかろうか...

みかんの入った籠を見る限り、大分減って来ている。この籠の中に入っているみかんが全部だとしたら... 買って来なきゃマズイよな
ん、ちょっと嫌なことを考えてしまった... 俺の名前の件のあとにみかんの話をしたんじゃないかな、なんて

「ん。藍? 昨日の夜も言ったけど。みかんが安売りしてるから買って来て頂戴」

飛び出していい?
ここから飛び出していい?

はぁ...

「俺が買ってくるよ」

「いいの?」

「ああ。外も見てみたいし。いろいろ知りたいことがあるし」

服も買わなきゃならないからな

あ、そう言えば... 橙


■■■


橙のことを思いだし、炬燵から出て俺の部屋に向かった

あのまま寝かして置いても良かったのだが。起こしてあげた方が良いような気がしたのだ。深い意味はない。強いて言うなら... 男である以上しょうがないであろう父性的な本能だ

俺の部屋の襖を開けて布団に注目する
そうだろうとは思っていたが... 顔を出して寝ているわけではなく掛け布団の中に潜って寝ていた
苦しくないのかな... 寒いときとかに中に潜ってスマホ弄りはするが、息がし辛くて、酸素が少ないから苦しいのだ。猫は大丈夫なのかな

ゆっくり掛け布団を(めく)ってやった
布団の中にある暖かい空気がふわりと俺に当たる。自分が寝ていた布団の中に入っている空気に当たるのはちょっと抵抗がある、と言うか気持ちが悪い。だがまぁ、橙が入ってるからそれで良しとしよう(にっこり
わざと外の冷たい空気を入れてやる
すると、気持ち良さそうに眠っていた橙がもぞもぞと動き出して奥に逃げた。暖かい場所に引っ越したのだろう。俺も負けじと橙が逃げた方の布団を捲ってやるのだ。橙は泣きそうな顔をして眠っている、ちょっと意地悪し過ぎたようだ
だが... 起こしてあげた方がいいと思う
だからまだ続ける

バッサバッサと布団を動かしながら橙の頬
[8]前話 前書き [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ