第六章
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第六章
「やられてたな」
「確実にな」
「隊長、すいません」
「お蔭で助かりました」
「敵は何時何処から来るかわからないんだ」
戦場でのだ。第一に覚えておかねばならないことだった。
隊長は今それをだ。二人に告げた。そうしてそのうえでだった。
「いいな、油断はするな」
「了解です」
「あらためて思いました」
「しかしだ」
それでもだとだ。ここでまた言う隊長だった。
「そう言う俺もな」
「隊長も？」
「隊長もといいますと」
「油断禁物だな。それは同じだ」
「そうですね。何があっても」
「今は生き残らないと」
二人はまた隊長に言った。
「そういうことですよね」
「つまりは」
「その通りだ。俺達は今は仲間を助ける為に戦ってるんだ」
それをだ。しっかりと話すのだった。
そしてそのうえでだった。
「そうした戦いはな」
「生きないといけない」
「そういうことですね」
「その通りだ。自分が死んで何になる」
まさにだ。隊長の言いたいことだった。
「わかったら死ぬな。いいな」
「了解です」
「それじゃあ」
こうしてだった。彼等はさらに戦いだ。何とか敵の戦闘機隊を退けた。
そのうえで爆撃機達も襲ってだ。彼等も退散させた。それで作戦を成功させたのだ。
脱出できたドイツ軍は多かった。そしてその中にはだ。
彼もいた。
アルヒマンはだ。ハイデッケンとホルバインにだ。基地で笑顔で言うのだった。
「何とか助かったからな」
「運がいいな」
「全くだな」
二人はだ。その彼に同じ笑顔で応えて話した。
「脱出する奴等の中にいたなんてな」
「正直街のど真ん中にいるかって思ったぞ」
「ああ、本当に運がよかった」
アルヒマンもだ。それは自分でも認めるのだった。
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