第2章 風神竜と謎の男
第7話 フレスヴェルク・ドラゴンの謎
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の家の方へ向かって歩く。
「それじゃ、また明日ね!」
「おう、また明日な!」
「じゃあね、秋弥!」
秋弥と別れた遊雅と亜璃沙は、2人で帰路に着く。
「問題ないといいわね。《フレスヴェルク・ドラゴン》」
「ああ、今はそう祈る事しかできないけど、信じてるぜ、俺は」
「そうね。小さい頃から一緒だったもんね、あのカードとは」
「そう言う事だ」
それから暫く歩いて、亜璃沙の家に到着する。
別れの挨拶を交わしてから、遊雅は再び自宅への道のりの消化を開始した。
そこで――
「ようやく見つけたぞ」
――背後から、そのように声をかけられた。
慌てて遊雅は後ろを振り返る。
そこに立っていたのは、黒いローブを纏ったいかにも怪しい人物だった。
顔はフードで隠れていて見えない。
「……誰だよ」
「ふん、やはり記憶はないか。ならば好都合だ。大人しく風神竜のカードをこちらに渡せ」
「何だと……?」
声にも、背格好にも、全く覚えがなかった。
そんな自分と無関係のように思える人物が、《フレスヴェルク・ドラゴン》の事を知っている。
遊雅は、この人物があのカードについての鍵を握っていると推測した。
「お前……《フレスヴェルク・ドラゴン》の事を何か知っているのか?」
「貴様が知る必要はない。さぁ、こちらによこせ」
「そいつは無理な相談だ。あのカードは今、俺の手元にはないからな」
「ふん、戯けが。ならば力尽くだ」
男は、左手でローブを翻した。
そして遊雅は、露わになった男の左腕を見て、困惑する。
男が左腕に装着していたのは、デュエル・ディスク。いや、その様な形をしている岩盤だった。
しかし、刻まれている紋様に一瞬光が走ると同時に、それは機械で操作しているかのように勝手に動き出し、あっという間に遊雅のデュエル・ディスクのように、カードをセット出来る形態に変形してしまったのだ。
「……デュエルしろってのか」
「デュエル、か。ああ、そうだ。受けてもらうぞ」
「ちっ……やるしかねーか……!」
遊雅も左腕を構え、デュエル・ディスクにデッキをセットする。
変形が終了し、ライフカウンターに4000と表示された所で――
「「デュエル!!」」
――遊雅とローブの男は、戦いの火蓋を切った。
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