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義侠
第五章
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第五章

「ここで俺達がしくじるとな」
「友軍が脱出できませんね」
「だからこそですね」
「そうして一撃離脱を繰り返して」
「イワンの戦闘機を」
「敵は戦闘機だけじゃない」
 それがわかっていた。当然のこととしてだ。
「爆撃機もいるからな」
「そっちは別の部隊が向かいますよね」
「連中には」
「そうだ。その攻撃を成功させる為にもだ」
 その為にだというのだった。
「爆撃機の護衛のこの連中はな」
「倒しておきますか」
「そうしますか」
「そうだ、そうする」
 こう話してだった。そうしてだ。
 彼等は一撃離脱を繰り返してだ。攻撃にかかった。
 ソ連軍はそれに翻弄されて数を減らしていく。しかしだ。
 ここでだ。ソ連軍もだ。
 落ち着きを取り戻してかだ。陣を整えてドイツ軍に向かってきた。それを見てだ。
 隊長がだ。部下達に言う。
「ここはだ」
「ドッグファイトですか」
「それに移るんですね」
「そうだ、それだ」
 まさにだ。それだというのだった。
「小隊単位、いやコンビでいけ」
「了解です」
「それじゃあ」
「健闘を祈る。絶対に死ぬな」
 こう告げてだった。彼等は挑んできたソ連軍に対して格闘戦に入った。それぞれが入り乱れてのだ。接近戦になった。
 ハイデッケンとホルバインもだ。その中でだ。
 コンビになってだ。そのうえで戦うのだった。
 まずはだ。ミグを一機撃墜した。まずはだった。
 二人で左右から狙いだ。そして屠った。敵機は炎を出しながらきりもみ回転をしてだ。墜落して空中で爆発して果てた。
 だが敵は一機だけではない。他にもいる。
 彼等はその敵にあたってだ。次から次に撃墜していく。
 その中でだ。ハイデッケンはだ。
 敵機を上から襲う。ホルバインは下からだ。そうして挟み撃ちにしているヤクを狙う。そうしてだった。
 そのヤクを撃墜する。ホルバインはそれで安心した。
「よし、またやったな」
「ああ、また一機だな」
 ハイデッケンが彼に応える。
「何とか上手くやっているな」
「このままいけば作戦は」
「成功するか?」 
 ふとだ。二人に安堵が漂った。だがここで。
 彼等は気付いていなかった。敵のミグが小隊で向かう。四機だ。
 その四機は二人のメッサーシュミットを後ろから襲おうとする。二人はあmだそれには気付いていない。今まさに危機が迫っていた。
 だが、だった。ここでだった。隊長が無線で二人に告げた。
「おい!」
「はい!」
「何ですか!?」
「後ろだ!」
 こうだ、叫んだのであった。
「後ろから来ているぞ!」
「くっ!」
「了解!」
 それを聞いてだ。すぐにだった。
 二人はメッサーシュミットを宙返りさせる。咄嗟にそう動いた。
 二人がその
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