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義侠
第一章
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おい、リヒャルト」
「何だヨアヒム」
 御互いに無線で連絡する。それぞれが乗るメッサーシュミット109のコクピットの中からだ。
「今度はスターリングラードの何処で戦うんだって?」
「中心部の上空らしいぞ」
 そこでだとだ。リヒャルト=ホルバイン少尉がヨアヒム=ハイデッケン少尉に述べる。
「あそこでだ」
「やれやれ、あそこか」
 中心部と聞いてだ。ハイデッケンは嫌そうな声を出した。
「あそこが一番敵が多いからな」
「そうだな。戦闘機の数が尋常じゃないからな」
「只でさえイワンは数が多いっていうのにな」
 ソ連軍の戦い方は人海戦術だ。それは空でも変わらない。
「あそこが一番多く来るからな」
「おい、注意しとけよ」
 ホルバインがハイデッケンに言った。
「いいな、撃墜されたら洒落にならないからな」
「わかってるさ、それはな」
 強い声でだ。ハイデッケンも答える。
「今のスターリングラードに落ちたらな」
「イワンの奴等に囲まれてるからな」
 包囲されている。それではだった。

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