暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epico5彼方より蘇る破壊者〜Ancient Metallic Disaster〜
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“グラーフアイゼン”が、サブナック一佐のガントレットが、ようやく装甲へと辿り着いた。ガキィンと金属音が響き渡り、装甲に傷を付けた。いける。そう確信した、その時・・・

――語り継がれし神の審判(トルエノス・デ・ラ・トラディシオン)――

一瞬の閃光、視界が真っ白に染まり、それと同時に鼓膜が破られるかと思えるほどに強烈な爆発音が我々を襲った。

(な、んだ・・・何が・・起きた・・・? それよりも、私は今・・・立っているのか? 座っているのか・・・?)

視覚や聴覚、三半規管をやられたことで何も見えず、聞こえず、今の自分の体勢すら判らなくなっていた。

(身体は・・・動く。レヴァンティンは、握っているな。今の私の体勢はなんだ・・・?)

触角や身体機能には問題ないようで、目に見えないながらも自分の身体を動かす。それで判ったのは、私は仰向けで倒れているということだった。うつ伏せになり、身体を起こした直後、「なに・・・!?」地面――ではなく巨人の胴体が傾いてしまったことでごろごろと転がってしまう。

(このままでは何十mという高度から湖に落下してしまう!)

空は飛べるが、視覚や三半規管がダメな以上は空間把握が出来ずに墜落や、巨人からの攻撃の危機に晒されるだろう。

(それに、ヴィータとサブナック一佐はどうした!? 無事なのか!?)

2人の姿も声も捉えられない。どうすればいい。解決策が出るより早く私は中空へと投げ出されてしまった。目が見えない。それがこれほどまでに恐ろしいものだとは。浮遊感から落下感へと変わる。墜落だけは免れなければならないため飛行ではなく浮遊の魔法を発動するより早く、「ん・・・?」誰かに抱き止められたのが判った。

『シグナムさん、大丈夫ですか!?』

失念していた。思念通話でヴィータとサブナック一佐に確認を取れば良かった。焦っていたとはいえ基本的な魔法を忘れてしまうとは、とんでもない無様を晒してしまったものだ。自己嫌悪もそこそこに、『お前も無事で何よりだ、フィレス。助かったよ、ありがとう』私を助けてくれたフィレスに礼を返す。

『ヴィータ、サブナック一佐は無事ですよ。ただ・・・巨人と戦っていた航空隊の皆さんが撃墜されました』

『なに!?』

視覚機能が元に戻り始めている中でフィレスから話を聴いた。首の根元に居た時に我らを襲ったアノ閃光と爆音の正体。それは稲妻状の砲撃が8枚の翼から発射されたことで起きたものだった。
無数に枝分かれした砲撃は巨人の全方位1km圏内を襲い、エルグランド二佐らは躱すことも防ぐことも出来ずに墜とされてしまったとのことだ。そして今、巨人と戦っているのは意識を取り戻したセレスと首都航空隊の面々だそうだ。

「(ようやく視覚機能が正常になったか)もう大丈夫だ
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