暁 〜小説投稿サイト〜
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異なる物語との休日〜クロスクエスト〜
休日のB
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とは俺も覚えてるよ。《二対大剣》のアツヤに、《神殺し》ハリンだよな」
「ああ。盾神アツヤだ」
「衿希頗臨だよ。改めてよろしく」

 青いコートの青年は、二対の大剣を使いこなすプレイヤー、アツヤだ。《双大剣》と《ソードビット》の二つのスキルで、どんな状況も打破してしまう。

 ハリンは二本の刀を操る《双刀》スキルの使い手。リュウのそれと名前は同じでも中身の全く違う二つのスキル。「そんなこともあるんだなぁ」と、並行世界事情に感嘆するセモンだった。

 あとは並行世界のキリトだけ。もう彼についてはセモンの知っているキリトよりも強い、という事実以外は説明する必要はないだろう。きっとみんな知ってる……って『みんな』って誰だよ。

 送信されてきた謎の怪電波を追い払い、セモンは今ひとたび全員に問いかけた。

「じゃぁ一応、これで全員そろった、と……?」
「何の、なのかは分からないけどな。でも布団の数はちょうどこの人数分だった」

 理音が答える。すでに彼らは部屋中の備品は大抵調査しつくしたらしい。

 ――――なるほど。優秀だ。

 セモンは内心で感嘆する。ここに居る人物は、そのほぼすべてがSAOにおいてデスゲームを解放した英雄だ。状況に気を配ることは忘れないらしい。

「しっかし……暇だな。何する?」
 
 問いかけたのはゼツ。確かに、部屋の中は比較的殺風景だ。無駄に広いが、大規模に戦闘ができる規模ではないが故にデュエル大会、などと言った脳筋イベントは起こせない。

 一応大形のTVはあるものの、まさか十人近くでじぃ〜っ、とテレビを見続けるわけにもいかないだろう。

 と、そこで雷斗が救済策を提示した。

「よっしゃ、罰ゲームトランプやろうぜ。神経衰弱」

 地雷だったが。

「いや駄目だろそれ」
「圧倒的なお前有利企画じゃん」
「というか罰ゲームトランプさっきもやったじゃねぇか!!」

 上から順番にアツヤ、リュウ、ジンの順番である。

 陰原雷斗は完全記憶(アイテディック・イメージ)能力の保持者だ。見たものを直接脳内に記録できる、究極の記憶力。

 素ではほとんど活用しない雷斗だが、こんな時にこそとばかりに乱用してくる。

 だが。

「いいぜ、やろう」
「おい、本気かセモン」

 来人が驚いた、とばかりに目を見開く。

「くっくっく。この俺様に挑戦するか? セモン!」
「大丈夫。こればっかりは負ける気がしない」

 不敵に笑うセモンに、会場は騒然とする。

「えー、では、カードを並べたいと思います」

 ハリンがどこからともなく取り出したトランプを裏向きに配置していく。やけにきっちりと並べられたそれらは、何の変哲もない絵柄。どれがどれだかなど、見分
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