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不可能男との約束
祭の終幕と夢の開幕
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点蔵が入った部屋は半円形の暗い部屋であり、それは今、傷有り殿がカーテンを引く事で対処しようとしている。
その間に点蔵は先程の傷有り殿の台詞を脳内で再び唱える。

妖精女王の父……万能王、ヘンリー八世の書斎とは……

聖譜によればテューダー朝第二代の王であり、有名な話と言えば六度の結婚とローマ・カトリック教会からのイングランド国教会の分離をした人物であり、自らが国教会の首長となった人物だ。
とりわけ、絶頂時代においては最も魅力的で教養があり老練な王とされていた王らしく、カリスマというものでは間違いなくうちの馬鹿の遥か上であったのだろう。
いや、そもそも全裸と比べるものではないかもしれないが。
ともかく、為政者としては凄い人だったのだろう。
だが、晩年は男の世継ぎを渇望した為、好色、利己的、無慈悲かつ不安定な王になったともされる王であった。
結果が全てという視点と結果だけが全てではないという視点の違いによって評価が変わる王ではあったのだろう。
とは言っても、それは聖譜のヘンリー八世であり、今の襲名者であったヘンリー八世とは別人なのだが。
現に過去の王族といえばというイメージと部屋に置いてある物の位置などが中々違うのが面白い。

中々、背が高くて、体格のいい方であったので御座るなぁ……

そういえば、あの教皇総長もかなり体格はいい方だったのを思い出すと意外とトーリ殿みたいなのは少数派なので御座るかな? と思ったりする。
まぁ、あの馬鹿は無能として選ばれたから他国の総長選択基準から些か外れてはいるのだから比べる方がおかしいし、失礼かと思う。
全裸と同列にしてはならん。
そんな益体もない思考をしていたら、傷有り殿から驚きとも言える事実も教えて貰った。

ヘンリー八世とカルロス一世が交友を……?

最近はそういった偉人の実はこんな事があったのだ、という話を聞くことが多いで御座るなぁ。
そもそも、よくよく考えれば武蔵の総長連合及び生徒会には襲名者が少ない。
あやかりなどは結構いるので御座るが、襲名しているのはミトツダイラ殿とホライゾン殿くらいである。
勿論、先輩や後輩には襲名者はいるし、確かトーリ殿と喜美殿の両親も元襲名者であったと記憶している。
だから、アリアダスト学院の内部でも襲名者と関わる事は皆無では無かったのだが

……内輪の事だからそういった驚きとは無縁で御座ったなぁ。

やはり、こういった刺激は外部の事の方が衝撃的で御座るな。
傷有り殿が実は金髪巨乳美少女であったのが今まで一番の最大の驚きであったで御座るが。
うむ、あの記憶は今でもこの忍者にとって最大の驚きであったで御座るな。
まぁ、それは置いてだ。
まるでその言葉を証明するかのようにヘンリー八世がカルロス一世に言った
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