暁 〜小説投稿サイト〜
とある3人のデート・ア・ライブ
第六章 颶風の巫女
第1話 修学旅行
[6/7]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
の影は士道と上条を挟むように落下した。

そして、嵐が止んだ。

?「く、くくくくく……」

と、右側から士道達と同じ年ぐらいの橙色の髪に水銀色の瞳、そして長い髪を結い上げた少女が不敵に笑いながら歩みでてくる。

?「やるではないか夕弦。さすがは我が半身と言っておこう。この我と25勝25敗49分で戦績を分けているだけのことはある。だが、それを今日で終いだ」

と、それに応ずるように左側から人影が進み出てきた。

??「反論。この100戦目を制するのは耶倶矢ではなく夕弦です」

こちらは長い髪を三つ編みにくくった少女である。耶倶矢と呼ばれた少女と瓜二つの顔をしているのだが、その表情はどこか気怠そうな半眼だった。

耶倶矢「ふ、ほざきおるわ。いい加減真の八舞に相応しき精霊は我と認めたらどうだ?」

夕弦「否定。生き残るのは夕弦です。耶倶矢に八舞の名はふさわしくありません」

………

その後、数分の言い争いが始まった。

耶倶矢「漆黒に沈め!はぁぁッ!」

夕弦「突進。えいやー」

裂帛の気合いと気の抜けた声とともに全く同時に地を蹴った。

二人の会話をほとんど聞き流していた士道と上条は、それは突然のことに思え、ついこう叫んでしまった。

士道「待てぇぇぇ!!」

『……!?』

士道の言葉によって二人はピタリと静止する。

耶倶矢「人間……だと?まさか。我らが戦場に足を踏み入れるとは何者だ?」

夕弦「驚嘆。驚きを隠せません」

どうやら士道達の存在には気付いていなかったらしい。

と、そこで右耳から眠たげな声が聞こえてきた。

令音『シン、聞こえるかい?』

士道「!令音さん!」

令音『ようやく通じたね。一体どこにいるんだい?上条君も一緒かね?』

士道「それがーー」

士道は今の状況を話す。

令音『……風の中に二人の精霊ーーまさか』

士道「な、何か心当たりが……?」

と、令音の会話を遮るように上条が口を開いた。

上条「そういや、さっきから真の八舞とか、戦場とか言ってるけど、一体何のことだ?」

問うと、耶倶矢が視線を鋭くして口を開いた。

耶倶矢「決闘のことだ。我らの命運を定める決闘によくも水入りをしてくれたな。どう責任をーー」

と、耶倶矢は何かに気付いたように「あっ」と声を漏らした。

耶倶矢「そうか……これなら」

夕弦「疑問。どうしたのですか?」

夕弦が問うと耶倶矢は夕弦に顔を向けた。

耶倶矢「くく……良い方法を思いついたぞ、夕弦よ。我と貴様は様々な勝負をしてきた。それこそ、思い当たる種目がないくらいにな。だが……まだ一つ、勝敗を決してないものがあるとは思わぬか?」

夕弦「疑問。
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ