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大統領の日常
本編
第七話 始まった
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あるそうです。通してよろしいでしょうか」
「通してくれ」
受付に通すように伝える。大統領は相変わらず書類仕事は嫌いなようだ。表情でわかる。

5分後ケーニッツ元帥が入ってきた。大統領が手を止めて元帥と顔を合わせる。
いつもの元帥の顔ではなかった。表情が硬い何かあったのだろうか。

「・・・閣下。ご報告したいことがあります。よろしいでしょうか」
「うむ、言ってみたまえ」
「・・・君主制連合が宣戦布告し、攻撃を仕掛けてきました」
「なんだと・・・」
大統領がつぶやくような声で言った。

「・・・状況はどうなっている」
「現在のところはそれほど被害は受けておりませんが、念のため増援送りたいのですが」
どうやら今はまだ防いでいるらしい。大統領は少し考えるとケーニッツに答えた。
「分かった、至急に会議を開いて決定しよう」
「よろしくお願いします」
「軍の方はケーニッツに任せる」
ケーニッツ元帥は”はっ”と言って敬礼すると執務室を出て行った。

「至急に議会を開く各委員長を集めてくれ」
確かに今後のことは大統領個人では決められない、会議をするのは当然だろう。急いで各委員会に連絡をする。全委員長が集まるのには20分かかると大統領に伝える。

「議会室に行く、ティレーナも来てくれ」

え、わたしも?疑問に思ったが私がついていくのは議会室の前まで。私は外で留守番らしい。
外で待機していると続々と各委員長が急ぎ足で議会室に入っていく。皆不安そうな表情をしている。
中にはヒソヒソと話している。各委員長が揃ったようだ。扉の上の議論中のランプが点灯する。
近くにあった席に腰掛けて大統領を待つことにした。ずっとたってると足がしびれちゃうもの。

さて、どうなるんだろう・・・


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