第3部 始祖の祈祷書
第7章 竜の羽衣
[4/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
ぐにでもな」
そう言って、ウルキオラは紅茶を啜った。
全員の顔が驚きの色に変わる。
「本当ですか!じゃあ…」
シエスタの言葉を遮るように、窓の外から四通の手紙が飛び込んできた。
ウルキオラはそれを拾い、眺めた。
そして、ギーシュ、キュルケ、タバサに向かって投げた。
「なんだね?」
「お前ら宛だ。魔法学院からな」
ギーシュ、キュルケ、タバサは手紙を開いた。
それを読んだギーシュとキュルケは真っ青になった。
タバサも少しだが、顔を歪めた。
「どうやら、よくない内容みたいだな」
ウルキオラはそういいながら、残りの一通をシエスタに渡した。
「私にですか?」
そう言いながら、手紙を開く。
「学院に戻らず、そのまま休暇をとっていいですって」
シエスタは嬉しいやら悲しいやら、そんな顔をした。
「そうか」
ウルキオラはそれを軽く受け流す。
視線をギーシュに向けた。
「どうする?今から帰るか?」
ギーシュは真っ青になった顔をあげ、答えた。
「い、いや、明日の朝にしよう。今日は休もう」
キュルケはすでに立ち直ったのか、笑っていた。
「まあ、なるようになるわよ」
「……仕方ない」
タバサも少し落ち込んだ様子であった。
さて、次の日の朝、村の側に広がる草原にはゼロ戦が堂々と鎮座していた。
朝早くにウルキオラがここに運んできたのだ。
そこで、少し奇妙なことがあった。
ゼロ戦を滑走できる場所に運ぼうと、寺院に入った。
そして、ゼロ戦に触れ、霊力の膜を外装に纏わせた。
すると、急に何処と無く声が聞こえたのだ。
《やっと…あえ………した》
突然の声に驚き、ウルキオラは身構えた。
「誰だ?」
探査回路を展開させる。
しかし、それらしき人物はいない。
空耳か?と思った。
ウルキオラはゼロ戦を見つめた。
「まさかな」
そう言って、ウルキオラはゼロ戦を寺院から取り出した。
あの声は一体…と考え事をしていると、後ろから声を掛けられた。
「早く行くわよ。ウルキオラ。でも、ほんとに動くの?それ」
風竜の上に乗ったキュルケは怪訝な顔でゼロ戦を見つめた。
「確かに、見た目はカヌーに羽根を付けたオモチャだね」
ギーシュもゼロ戦の羽根をパンパンと叩きながら言った。
「心配するな。きちんと飛ぶ」
ウルキオラはゼロ戦の翼に触れた。
すると、ルーンが光り輝いた。
ウルキオラは翼の上に移動した。
響転で移動したので、見物に来ていたシエスタの父母、兄弟姉妹と村人は驚いた。
そして、ウル
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ