第八話
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に、檻の中をはじかれ続けた。
『ガアアアアアアアアア!?』
今までの叫びとは違い、どこか悲痛な音を孕むその叫びも、虚しく林に消えていく。
「悪いが・・・これで終わりだ。」
だが、葵は容赦しない。巨大兎の周囲に配置したのは、しょせんパンチの威力のエネルギーである。ダメージを与えるには十分だが、ジュエルシードで変質した巨大兎を倒すには、決定打にならないと彼は判断した。
だから彼は、蹴りを繰り出した。十、二十と、その数は増えていく。そして三十を超えたとき、彼の周囲には、蹴りの威力を内包したエネルギー塊が無数に存在していた。一般的に、蹴りの威力はパンチの三倍あると言われている(勿論、単純計算でだが)。既にボロボロで息も絶え絶えな敵を見ればオーバーキルのような気もするが、念には念を入れた結果だ。
それらを、彼は蹴り出した。
「”飛弾連脚”!」
凄まじい速度で、無数のエネルギーが飛ぶ。それは、未だ”封印結界”に囚われ弄ばれていた哀れな巨大兎に着弾し・・・
ゴッ・・・!!!
それまで以上の、凄まじい爆発が辺りを包み込んだ。
「うお!?」
予想以上の威力に、葵は驚き、上空ではなのはが目を丸くしていた。
「きゅううううう。」
やがて、煙が晴れた場所には、倒れ伏した巨大兎が存在した。体中がボロボロで、これ以上動けるとは思えない。
「・・・終わったか。」
小さく呟いたあと、彼はなのはに封印を頼んだのであった。
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