暁 〜小説投稿サイト〜
リリカルな世界に『パッチ』を突っ込んでみた
第八話
[6/6]

[8]前話 [9] 最初 [2]次話
に、檻の中をはじかれ続けた。

『ガアアアアアアアアア!?』

 今までの叫びとは違い、どこか悲痛な音を孕むその叫びも、虚しく林に消えていく。

「悪いが・・・これで終わりだ。」

 だが、葵は容赦しない。巨大兎の周囲に配置したのは、しょせんパンチの威力のエネルギーである。ダメージを与えるには十分だが、ジュエルシードで変質した巨大兎を倒すには、決定打にならないと彼は判断した。

 だから彼は、蹴りを繰り出した。十、二十と、その数は増えていく。そして三十を超えたとき、彼の周囲には、蹴りの威力を内包したエネルギー塊が無数に存在していた。一般的に、蹴りの威力はパンチの三倍あると言われている(勿論、単純計算でだが)。既にボロボロで息も絶え絶えな敵を見ればオーバーキルのような気もするが、念には念を入れた結果だ。

 それらを、彼は蹴り出した。

「”飛弾連脚”!」

 凄まじい速度で、無数のエネルギーが飛ぶ。それは、未だ”封印結界”に囚われ弄ばれていた哀れな巨大兎に着弾し・・・

 ゴッ・・・!!!

 それまで以上の、凄まじい爆発が辺りを包み込んだ。

「うお!?」

 予想以上の威力に、葵は驚き、上空ではなのはが目を丸くしていた。

「きゅううううう。」

 やがて、煙が晴れた場所には、倒れ伏した巨大兎が存在した。体中がボロボロで、これ以上動けるとは思えない。

「・・・終わったか。」

 小さく呟いたあと、彼はなのはに封印を頼んだのであった。
[8]前話 [9] 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ