暁 〜小説投稿サイト〜
ドリトル先生と学園の動物達
第一幕その二

[8]前話 [2]次話
「とてもね」
「そうなんだ」
「優しくて穏やかで公平だってね」 
 先生のいいところです、全部。
「それに教え上手だって」
「教え上手かな、僕は」
「そう思うよ、先生の話はわかりやすいから」
「だからなんだ」
「うん、先生はいい先生だよ」
 王子から見てもというのです。
「こんないい先生いないよ」
「だといいけれどね」
 先生は少し笑って王子に応えました。
「やっぱり嫌われるより好かれる方がいいからね」
「ずっとね」
「進んで嫌われたい人はあまりいないんじゃないかな」
 こうも言う先生でした。
「誰だって好かれたいよ」
「僕もそう思うよ」
「僕もです」
 このことは王子とトミーもでした。
「本当にね」
「好かれる方がずっといいですよね」
「嫌われてもこっちが嫌な気分になるだけだから」
「何もいいことないですからね」
「だからね、僕もね」
「好かれる方がずっといいです」
「僕もだよ」
 先生もなのでした。
「好かれているのなら有難いよ」
「そのことは安心していいよ」
「そうだね。それとね」
 ここで、でした。王子はお抹茶を飲みながら話題を変えてきました。今度の話題は何かといいますと。
「動物園だけれど」
「この学園の動物園だね」
「何か獣医さんの一人がね」
「どうかしたのかな」
「一週間程休暇を取るそうだよ」
 このことをです、先生とトミーにお話するのでした。
「どうやらね」
「ああ、そうなんだ」
「うん、そう聞いたよ」
「そうなんだ、じゃあその人がいない間は」
 その一週間の間はです。
「他の獣医さんが大変かな」
「何かあればね」
「何もなければいいね」
 しみじみとして言う先生でした。
「動物もデリケートだからね」
「そうそう、人間と一緒でね」
「皆そうですよね」
 トミーも言うのでした。
「動物達も僕達と変わらないよ」
「怪我をすれば病気になります」
「虫歯だってなるし」
「何かと大変ですよね」
「ましてやこの大学の動物園はね」
 先生はさらにお話するのでした。
「大きくて沢山の色々な種類の動物達がいるからね」
「水族館もあるしね」
「本当に沢山の動物がいますよね」
「だからその動物達を診るとなると」
「一人休んでいたら」
「何かとですね」
「獣医さんも多いよ」
 この学園の動物園はというのです。
「設備も整っているけれど」
「それでもだね」
「普段は一人足りなくても大丈夫だけれど」
「何かあれば」
「うん、風邪とかが流行ったらね」
 そうなったらというのです。
[8]前話 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ