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SAO編−白百合の刃−
SAO20-ドウセツ
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……」

 今度は何も変化はなかった。寝ているのに表情を自由に変化するなんて普通はあり得ないから別にどうでも良かった。
 すっかり目を覚ましてしまった私は、夜風に当たりたい気分だったので部屋から外に出た。

「寒い……」

 流石に秋の風は浴衣だと少々厳しかった。風に当たり続けていれば、風邪を引いてしまうわね。
 私はステータスウインドウを開いて、浴衣から白いロングシャツと白いロングスカートに着替えた。この服が一番似合っているってmセンリさんは言っていたけど、あれはからかうための言葉だろうか、または社交辞令だろうか、センリさんならどちらも当てはまれば、どっちも当てはまる。でも、本当に褒め言葉だとすれば……。

「キリカに……褒めてもらえるかな」

 …………。
 ……なんて、恥ずかしいことが言えちゃうんだろう。今まで、そんなこと思ってもなかったのに……。
 自分でもわかる。普段の日常生活でこんなことは思わない。人に褒めてもらいたいなんていつぶりだろうか、そもそもそんなこと考えてなかったかもしれない。

「ほんと、ずるいよ……ずるい」

 キリカに逢って、触れ合うことなんてしなければ、満たされる温度に触れずに済んだのに……私ってバカね。一度温もりに触れてしまえば、手放すことが難しくなることわかっているのに。
 でも、得られてよかった。こんな気持ちになれたのも、キリカの影響が強いせいだろう。
 始まりは第一層のボス戦、どうあってかペアを組んでいない私と強制的に組むことになった。第一印象としては、口が悪いガキっぽくてバカな人だと思った。それに加えて、当時のキリカはデスゲームの本当の意味での深刻さを信じ切れず、死というものに関しては自覚が足りないような感じがした。
 その時、キリカは私と同じ匂いが気がしていた。本当に気のせいだと思っていたが、去年のクリスマスでキリカと再会して確信に変わった。

 キリカは強い武器、強い防具で自分の身を守っていた。

 第一層から感じた匂いは同族としての匂いがしたからだ。つまり、私とキリカは似ていた。武器と防具が外れてしまえば、最弱と言うくらいに弱い自分自身を曝け出すことになる。けして自分は弱くはない。どんな困難、どんな辛いことがあっても強く我慢して平気な顔をして冷静に振る舞う。そうすることで自分自身をアピールして、弱さを隠していた。私もキリカもそうだった。
 去年のクリスマス、キリカと再会した。最初に出会ったキリカの印象が変わっていたのは、第一層での印象なんてどこにも見当たらずに恐怖に怯えていた。後から話を聞けば、キリカは自分の強がりを勘違いしてしまい、守る者、信頼する者、約束した者、家族みたいな温かさがある者達を置いて逃げてしまい、自分がそれらを全部殺してしまった。その結果、キリ
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