SAO編−白百合の刃−
SAO20-ドウセツ
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それくらいの重みを受け止められなかったらヒースクリフの傍にはいらない。彼らの犯した罪は私の罪でもある、だからそれなりの責任を受け入れたことよ」
「でもそれは私からもういいって、許したじゃないですか」
「それはキリカが副団長としてのわたしを許したんだわ」
「は?」
イリーナさんは真面目な顔で、何訳の分からないことを言っているんだと疑った。
だけど……。
「わたし個人としてはね、やっぱりストロングスとクラディールとちゃんと向き合わなかったことに後悔している。その結果、ドウセツは怖がってしまい、キリカは人殺しをする選択を与えてしまった。それを含めてわたしはキリカとドウセツを自由に決めてほしいの。だからギルド脱退の命令をわたしは与えるわ」
イリーナさん個人の気持ちを聞いた時、私は納得してしまった。頭の中に浮かんできたのは納得の言葉。それはきっと、私がイリーナさんの立場だったら、私も似たようなことをするだろうと思ってしまった。
イリーナさんの私達に対する償い。一度私達を何も縛られず、解き放った自由を与える。
それは私とドウセツにとっては必要なことなんだ。
「それに、二人はここにいるよりも自由に一緒にいたほうが輝いているからね」
イリーナさんは先ほどの真剣な発言を誤魔化すように被せて微笑んだ。
「あ、でも、わたし個人としても、副団長としてもいろいろと話とかしたいから……いつでも来てくれると嬉しいかな?」
そして更に誤魔化すように、冗談を交えるように発言したイリーナさんは、どこか無邪気だった。なんというか、可愛いと思った。
……本当に、イリーナさんがストロングスとクラディールのことを向き合っていれば、何かが変わったのかな?
いや、そんなことを考えるのはやめよう。私自身じゃなく、相手のもしもの未来を考えるのは八つ当たりに近いものだ。だから、イリーナさんがストロングスとクラディールに向き合っていたら、ドウセツは恐がらなくて済んだって考えない。それはただ、自分が選択をした後悔から逃げているのも一緒だから……ちゃんと前を向こう。
だからまずは、イリーナさんの命令を受けよう。
「では、ありがたく受け入れます」
「命令だから頭を下げなくていいわ」
それでも数秒間頭を下げた。
そして、三歩ほど引き下がっているドウセツに振り返って聞いた。
「ドウセツもいいよね?」
俯きながら、小さく頷いた。
「イリーナさん。短い間でしたが、ありがとうございました。」
イリーナさんにお辞儀してドウセツの手を握り、この部屋から立ち去った。
「いい人に恵み逢えたね、ドウセツ」
●
本部を出ると、街中はすっかり夕景に包まれていた。夕日から照らされるオレンジ色
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