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グランバニアは概ね平和……(リュカ伝その3.5えくすとらバージョン)
第12話:ロマンスの神様を当てにするな
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も……リュリュを悲しませるのもヤダ。しかし娘とヤるのもヤダし、娘の望みを無碍にするのもイヤだ!」
「我が儘を言いやがって……これだから王族ってのは!」
時が経てば彼も
王家
(
グランバニア家
)
の一員なのだが、陛下が言われて一番嫌いな事を言う。
「だから賭をすることにする」
殺しそうな勢いでウルフ殿を睨み、それでも平常心を保った声で陛下が決定した。
「賭とは?」
ウルフ殿も陛下の殺意に怯むことなく問い返す。
「リュリュ……お前は闘技大会に出場しろ。勿論予選会からだぞ」
「え……は、はい」
闘技大会って……先日2年後に開催を決定した大会のことか?
「それで優勝したら、優勝賞品として国王に願い事を1つ言えるから、お前の望みを言うが良い。国王に叶えられる願いなら、叶えてやるから……他の者の人生を踏みにじらなければ、お前とシてやるから。結婚はビアンカの人生に差し支えるからダメだが、ヤるだけなら大丈夫だから。ただし、もし優勝できなかったら、お父さんの事は諦めて誰かと結婚することを真剣に考えろ。結婚が幸せの終着点ではないけれど、男性と恋愛をする努力をしろ」
陛下は右手で額を押さえながら、指の隙間からリュリュを見詰め渋々折衷案を提示する。
提案を聞いたリュリュは「はい。私頑張ります!」と涙を流しながら元気よく答え嬉しがる。
常軌を逸した提案、常軌を逸した状況なのだが、誰もが微笑ましくリュリュを見詰め恍惚に溺れてる。
取り敢えずの落着を得た事で、陛下は皆を謁見の間から退出させる。
その際に私とティミー殿下とオジロン閣下……そしてウルフ殿に残る様言い付ける。
今回の件の事後処理を指示するのかもしれない。
他の者が全員出て行った所で、衛兵に「暫くこの部屋には誰も近づけるなよ!」と言い付け、我らには陛下の側に近寄らせた。
大広間の次に広い謁見の間で、玉座の側に少人数が集まれば盗み聞きは誰にも出来ない。
相当重要なことを話されるのだろう。
「ウルフ……先ずはご苦労だったね。悪役をありがとう」
「ホントっすよ……滅茶苦茶ティミーさんが殺意を浴びせてくるんですもん。もう泣きそうでしたよ!」
「え……あれって演技だったの!?」
「当たり前でしょ……いくら仕事が増えるからって、リュカさんに娘とヤれなんて言いませんよ。言えって言われたから言ったんです……言い方だって俺の希望では緩くしたかったのに、このオッサンが……」
そ、そうか……
ウルフ殿が誰とも目を合わせなかったのは、後に控えてる気の滅入る仕事を思ってだったのか!
では、この状況は計画の内って事か!?
「陛下、闘技大会に出場させるのが目的だった……そう理解して宜しいですね?」
「ああ良いよ。だからリュリュが特訓の為に手合わせを申し込んできても、僕
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