第十二幕その十一
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その綺麗なセーラー服を見てです、カルロスが言います。
「何か同じセーラー服でも」
「そうだね」
教授がそのカルロスに応えます。
「いつもとは違う感じがするね」
「綺麗でアイロンもかけられた服ですから」
「同じ服でもね」
普段と同じそれでもだというのです。
「綺麗でぴしっとしてたらね」
「全然違いますね」
「同じものでも綺麗でしっかりしてるとね」
「それで全く違ってきますか」
「そうだよ、服も人間もね」
「そういうことですね」
「私もね」
虫である教授であってもというのです。
「いつも学問に励み身を慎み清潔にしていると」
「違うんですね」
「だからそうしたことは怠っていないよ」
そうしているというのです。
「普段からね」
「そうですか」
「そう、いつもね」
そうしているというのです。
「そうした人になりたいからね」
「だからですか」
「そうしているよ、では君達もね」
「はい、いつもですね」
「努力して心身を磨けば」
「ボタン=ブライトの服みたいになりますね」
「今の彼のね」
そうだというのです、そうしたお話をしてです。
「そうなるよ」
「そうですよね、じゃあ」
「そのことは忘れないもらいたい」
「そう努力します」
「うん、それではね」
「これからですね」
「そう、食べに行こう」
御飯をというのです。
「そうしよう」
「じゃあ僕はね」
ここでボタン=ブライトが言うことはといいますと。
「食べたらね」
「どうするの?」
「寝ようかな」
そうしようかというのです。
「また」
「そして気付いたらだね」
「うん、またね」
今回もだというのです。
「何処かに行くよ」
「じゃあまたね」
ドロシーもボタン=ブライトに笑顔でお話します。
「会いましょう」
「うん、何処かでね」
「じゃあ僕達も」
カルロスも言うのでした。
「食べ終わったらね」
「元の世界にね」
「戻ります」
「また来てね」
ドロシーはにこりと笑って五人に言いました。
「何時でも待ってるから」
「はい、それじゃあ」
「この国には何時来てもいいのよ」
オジの国には、というのです。
「そうして楽しんでいいから」
「そうですよね、ドロシーさんがいつもお話してくれてる様に」
「そうして楽しみましょう」
「そして来てくれた時は」
教授も五人に笑顔でお話します。
「その時は何処に行っても何を食べてもだよ」
「楽しくですね」
「そうしよう、是非ね」
「そうさせてもらいます」
五人は教授にも笑顔で応えました、そうしてエメラルドの都の宮殿でとても美味しいパスタを食べてから自分達の世界に戻りました、五人で時計塔から出て言うことは。
「またオズの国に行
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