第十二幕その八
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「今お風呂に入っておりますぞ」
「あら、お風呂に」
「左様、入りたいと言いまして」
「それでなのね」
「お風呂に入り」
そしてというのです。
「服も着替えております」
「そうなのね」
「だから今はここにいないのです」
「お風呂に入ってるのね」
「そうなのです」
「それならいいわ」
お風呂に入っているのならというのです。
「私にしても」
「では彼を待って」
「あの子が戻る頃にはね」
ボタン=ブライトがです。
「御飯も出来ているから」
「丁渡いいですな」
「ええ、じゃあ今の間に」
ボタン=ブライトが来るまでの間にです。
「何をしようかしら」
「ベッツイとトロットはいるかしら」
ドロシーは二人の女の子達のことをここで思い出しました。
「今王宮に」
「はい、お二人共おられます」
ジェリア=ジャムがドロシーに答えてくれました。
「お呼びになられてですね」
「皆で遊びましょう」
「食事が出来るまでに」
「お食事の量は多いわよね」
「はい、いつも通り」
ジェリア=ジャムはドロシーに笑顔で答えました。
「たっぷりと作っています」
「そうよね」
「実は最初からベッツイ様とトロット様のことも考えて作ってくれています」
シェフの人達がというのです。
「それにね」
「それによね」
「今王宮におられる全ての方々のものも」
皆のものもというのです。
「作っていますので」
「それじゃあね」
「お二人もこちらにお呼びして」
「楽しく遊びましょう」
「何がいいかしら」
オズマは遊ぶことについても言いました。
「皆で遊ぶにしても」
「サッカーはどうでしょうか」
カルロスはオズマに笑顔でこれはどうかと提案しました。
「それは」
「サッカーをなの」
「はい、皆で」
「サッカーは私も知ってるけれど」
それでもとです、オズマはカルロスのその提案に微妙なお顔になって答えました。
「それはね」
「駄目ですか」
「オズの王宮にはサッカーグラウンドがないのよ」
「あっ、そうなんですか」
「野球のグラウンドとフットボールのグラウンドとね」
その二つにでした。
「テニスコートにプール、バスケットコートはあるけれど」
「サッカーグラウンドはですか」
「ええ、ないわ」
こうカルロスにお話するのでした。
「それに私達今は運動する格好じゃないから」
「このこともあって」
「そう、だからね」
「サッカーはですね」
「ええ、出来ないわ」
「そうですか」
「身体を動かす遊びじゃなくて」
スポーツ全体を外してでした。
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