暁 〜小説投稿サイト〜
俺が愛した幻想郷
俺は愛せる? 幻想郷...
俺の名前は....
第七話 ×××
[2/3]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
ゃそうだ
幾ら一日の半分を寝て過ごしたとしても、みかんを五個とちょっと食べたくらいじゃ腹は減る。みかんが好きとはいえ、もう今日は食べたいとは思わないが

とりあえず居間に向かうとする。まだこの時間だ起きているだろう
時刻は二十一時を回っていた



■■■


俺の部屋から居間までは結構長い距離だ。あくまでも家の中と考えたらだ。そんな、東京ドーム一周分あるとかでは・・・・あるかもしれないな...
まぁそこは良いとして長いのだ

俺の部屋は二階にあるため、とりあえずは長い階段を下る。その次に待って居るのは長い廊下。そして最後の難関... 迷いの襖開けだ、これに慣れるのには時間が入りそうだな

居間に近づくに連れて話し声が聞こえてくる
紫と藍さんだ。やはりまだ起きていた

だが、居間に近づくに連れて.... 紫と藍さんの会話がよく聞こえるようになるに連れて
俺の歩く速度は遅くなっていった
そもそも、拒絶しているようだった。自分でそうしているわけでもないのに。俺の足が勝手に、俺の感情が勝手に、俺の脳が勝手に....

なんでって... 聞きたくないからだろう
聞きたくない話をしているんだ
俺が絶対に聞きたくなかった話
ここまで来て、幻想郷に来て。なんでこの話を聞かなければならないのだ.... そう言う話だ
一つ例を挙げるなら

「あの子は×××が無いのよ」

「××が居なくて」

「×××がつけられなかった」


ちっ.....

向こう側、襖の向こう側には居る。この襖を開ければ、俺の聞きたくない話をしている紫がいる
そんな紫に向けてなのか... それとのただ襖を開けたくない、恐れているだけなのか

軽く舌打ちをしたのだった


そして身体の向きを真逆に変え
逃げるように来た道を戻った

わかり辛いはずの襖地獄、長いはずの廊下、長いはずの階段が短く感じた


何も、長い廊下や長い階段に憂鬱を感じなかったからだ


■■■


明日になれば、せめて明日になって、朝になれば
この話をしていた紫を許せるかもしれない
むしろ許さなければいけない

そう思った俺は、橙が丸くなっている俺の布団に何も言わずに入った
電気を消すことも忘れて... だが人間は素直だ眩しさは忘れられない。腕を目に乗せて、眩しさを隠した


なんで紫が... なんで紫が知ってんだよ
意味わかんねぇよもう
だから嫌なのに、だから嫌だったのに。あの世界が...


ふと、身体を登る暖かい何かを感じた
地味にくすぐったい
橙か...

「どうしたんですか?」

突っ伏してる、顔を隠している俺...... "僕"にそう言った橙
何も答えないでずっと突っ伏してる
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ