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ソードアート・オンライン 〜槍剣使いの能力共有〜
マザーズロザリオ編
73.絶剣
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ば、もしくは相手の知らないソードスキルならば勝機が見える。
 俺は後ろに飛び退いて片手剣をレイピアを構えるがごとく体を垂直に立てる。そして地を蹴り上げて一気にユウキとの間合いを詰める。そして立てた刃を一気に放つ。
 絶剣はそれに反応し、下から上に切り上げようとする。
 しかし、その瞬間に左手で槍を持ったまま瞬時にシステムウインドウを開き、武器選択の窓が現れる。それを武器を持ちながら全力で殴りつける。すると今まで装備していた漆黒の片手剣が光へと変わり、一瞬で姿を消した。そして新たな光が右手に集結し、それは黄金の輝きを放つロングソードをオブジェクト化させていく。リズベットが《ロンギヌスの槍》を手に入れた際に俺の剣が壊れたので新たに作ってくれた片手剣だ。
 スキルMod《クイックチェンジ》。一瞬消滅したことでユウキの剣は、光の間をすり抜けた。
 もうこれ以上のチャンスは二度とおとずれない。
 ───ここで仕留める!
 片手剣ソードスキル《リーフ・ワルツ》。俺が編み出したOSSだ。連撃数でいえば、六連撃技にしてリーファが命名した技だ。十一連撃の絶剣のOSSに比べたら足元にも及ばない。
 黄金の刃がまばゆい翠をまとうとともに高速で目の前のユウキの体を切り裂いていく。
 さすがに予想外の行動をされた後に回避するなどいくら絶剣でも不可能だ。
 システムの支援を受けた片手剣が落ち行く葉を斬るがごとくの高速でユウキの体を右肩から腹部まで抜けていく。そして二撃目に入ろうといた瞬間にユウキを見て驚きを隠せなかった。
 不意をついたはずなのに少女の瞳は、完全に俺の片手剣を捉えている。
 すると一瞬のうちに残りの五連撃を右手が煌めくと同時に消し去られた。
 それに驚いたせいで俺は左手の《ロンギヌスの槍》へとソードスキルを繋ぐのを忘れ、体を硬直が襲う。
 だが、相手も同時に技後硬直が襲ってくる。しかし、こちらは六連撃で相手は五連撃だ。技後硬直の時間は相手の方が回復が早い。
 すると引き戻された黒曜石の剣が、青紫色の光を帯びた。
 これはまずい!、と思ったときにはもう遅かった。

「やあっ!」

 とてつもないスピードの直突きが、俺の左の肩を捉えた。そのまま右下へと高速の五連撃。抵抗する間も無くそれを受けて一気にHPゲージがイエローゾーンに突入。こんなスキルなど記憶にないということはこれが絶剣のOSSだ。
 そして続けてユウキの剣が鮮やかなライトエフェクトを失わぬまま、今度は左上に構える。
 これを受ければ俺のHPは全損する。
 ここで背中を向けて逃げれるかもしれない。しかしそれは俺の性分でもない。それならば、全部叩き落せばいいだけだ。
 ユウキの剣の剣先へとしっかりと焦点を合わせて左手で握る槍に力を込め、ソードスキルを発動。青白い閃光が眩
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