第7話 Accelerating Turn 2
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屋上で、サテライザー先輩と話していたら、気持ちの悪い声が背後から聞こえた。
そこに居たのは、三年生のネクタイをつけた女子生徒と、取り巻きの男子数名。
男子の方には、あまり目立ったところはない。だが、どこか傀儡のような雰囲気を纏っていた。
女子生徒の方は、しっかりと意思の持った目つきをしており、普通の日本人の顔立ちをしていた。
強いて特徴を上げるのならば、臭い。
香水とか、化粧品とかの臭いだ。臭い。
「洗礼は、リミッターとパンドラの神聖な儀式よ。場所を考えてくれないと。」
「あの、どちら様で?」
そう聞くと、女子生徒は気味の悪い笑みを浮かべ、名乗る。
「貞操の解放者。三年生のカンナヅキ・ミヤビよ。」
貞操……………要するに、ビッチということか。ビッチ先輩と名付けよう。
と、俺が命名している内にサテライザー先輩が立ち上がり、ビッチ先輩の横を通り過ぎて歩いていく。
「待ちなさい。」
そんな彼女を、ビッチ先輩が引き止める。彼女の行く手は、ビッチ先輩の取り巻き共に塞がれている。
「三年生に挨拶もなしかい?」
サテライザー先輩とビッチ先輩が睨み合う。正直、あんな風に年齢だけで上下関係を決めようとする人は嫌いだ。
サテライザー先輩も同じなようで、ビッチ先輩を見もせず、一つ会釈をしただけで、去ろうとした。
「あ、俺も……」
「待ちなさい。」
サテライザー先輩を追って行こうとしたら、ビッチ先輩が俺の腕を掴んだ。
「え……?」
「貴方には残ってもらうわ。私のリミッターとして、洗礼を受けさせてあげるから。」
…………what?
このビッチなんて言った?
「楽しい思いさせてあげるわよ?」
おっと、どうやら聞き間違えではなかったようだ。
普通の、未だパンドラと組んでいない男子なら、OKしたかもしれない。
だが、俺は決まってはいないが、組みたい人はいるのだ。
「あの、すんません。そうゆうの、よくわからないんで…」
サテライザー先輩のようにビッチ先輩の手を振り払い、サテライザー先輩の元へと歩こうとするが……
「貴方、私に恥をかかせたわね……」
ウッザマジウッザ。
「離してくれませんかね?」
「なんですって?」
「あんた、臭いんだよ。」
場の空気が凍りつく。
因みにサテライザー先輩の肩は、小刻みに震え、必死に笑いを堪えている。
かく言う俺も、笑いを堪えるのに必死だったりする。
「貴様!」
ビッチ先輩がボルトウェポンを展開しようとする。
仕方ないか。言葉で終われないなら。分かり合えないなら、戦争しかない。
グラディウスを出そうと右手を構えたが、それは中断される。
「彼に手を出してみろ。タ
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