十六話:いよいよ始まります
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いて行ってもらうから今は休んでいていいわよ」
「三人も行く必要があるんですか?」
「最初は私もそう思っていたの。でも私達が短期決戦で来ることは相手も間違いなく分かっているはず。だから何かしら手を打ってくる可能性が高いわ。ライザーは犠牲を多少払ってでも構わないサクリファイス戦法が得意なの。こっちが成功して喜んでいるときに足元をすくわれる可能性もあるから。それと……勘よ」
勘か……まあ、女の勘は良く当たるっていうしな。
それなら俺もそれを信じて動くか。
そのまますることもないのでのんびりと座り寛ぐ。
しばらくすると通信機を通して声が聞こえて来たので立ち上がる。
『部長、僕と小猫ちゃんの準備は整いました』
『こちらもですわ、部長』
祐斗に朱乃さんの声か。
いよいよ、スタートって所かな。
「朱乃は旧校舎の屋根で待機。祐斗は相手の『兵士』を森で警戒しながら待機しておくこと。……それから小猫はイッセー、ルドガーと合流、そこから体育館に向かいなさい」
特に気負う事もなく頷く俺。その隣でイッセーも同じように頷くがその表情は固い。
うーん。こういう時はどうしたらいいかな……そうだ。
ポンとイッセーの肩を叩いてやる。
すると驚いたように俺の方を見て来たので笑いかけてやる。
「心配するな。俺と小猫がいるんだ。負けやしないさ」
「ルドガー……そうだな。お前らがついてるなら百人力だぜ!」
緊張が解けたのかいつも表情になりそんな事を言ってくるイッセー。
何と言うか、こいつは人懐っこい表情を見せるというか…甘え上手というか…。
もしかして、弟ってこんな感じなのか?
少しだけ兄さんが俺を可愛がってた理由が分かった気がする。
「ふふふ。何の心配もいらなそうね」
「二人共、頑張ってください!」
そんな様子を見て笑う部長。
俺達にエールを送ってくれるアーシア。
彼女は回復役であるためにこのまま本陣に残る。
「さあ……グレモリー眷属の実力、フェニックスに分からせてあげましょう!」
すいません。俺はグレモリー眷属じゃないです。
俺達は体育館付近で無事に小猫と合流し、そのまま裏口から体育館に入る。
そこから三人揃って舞台袖に移動する。
チラリと中を確認すると既に相手が待っていた。
「……どうしますか?」
「面倒だし、正面から行くぞ」
「ルドガー。お前って結構肝が据わってるよな?」
「ふっ、潜ってきた修羅場の数が違うからな」
主に借金返済の為だとは口が裂けても言えない。
「じゃあ……いくぞ」
イッセーの掛け声に小猫と一緒に頷き、足を進め舞台の上に立つ。
すると目の前に体育館の中央で立つライザー眷属の姿が現れた。
チャイナドレス
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