【魔界】での戦い T
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反撃する。【剣の王】の名は伊達ではないのだということを、護堂は痛感していた。戦闘の経験値が違いすぎる。
彼は、戦闘が始まった段階で、鈴蘭がいないことは把握していた。しかし、それはどこかに隠れて奇襲を狙っているのだと思っていたのだ。彼女の転移は、奇襲や暗殺にはもってこいのスキル。そのため彼は、護堂との戦闘中にも、何度か意図的な隙を作り、彼女をおびき出そうとしていた。しかし、どれほど致命的な隙を演出して見せても、一向に現れる気配がない。これを訝しんだ為に、護堂へと問いかけたのである。勿論、答えを期待してのものではないが。
しかし、このドニの一言は、護堂の神経を大いに逆なでする。・・・そう。彼は、これ以上ないほどに、怒り狂っていた。
「・・・お前ら・・・揃いも揃って迷惑すぎるぞ!!!」
彼がここまで怒っている原因は、先ほど送られてきた念話。彼の眷属となった万里谷祐理から送られてきた、悲鳴にも似た念話は、彼を怒らせ、そして立てていた計画を変更しなければならないほどに、重要なものだった。
「さっさと倒れろよ・・・!救いに行かなきゃならない娘がいるんだ・・・!!!」
―――そう。
今この国にいる災厄は、【バルカンの魔王】と【剣の王】だけでは、ないのだ。
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