暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 〜黒衣の魔導剣士〜
空白期 第23話 「祝福の風」
[3/6]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
なことを言うな」と言いたげにやや乱暴に撫でる。頭が揺れているため、撫でるという表現よりは揺すっているといったほうが正しいかもしれない。

「乱暴に頭撫でるなよ」
「その割には抵抗しないじゃないか」
「子供の力で大人に勝てるか。というか、大人が子供をいじめるなよ」
「私のことを友だと言ったのはお前だろう? 友に大人も子供もあるまい。それにいじめているつもりはないさ」

 自分なりに可愛がっていると言いたげに、シグナムは俺の頭をポンポンと叩く。彼女の正確な年齢は分からないし、別に何歳だろうと気にはしないが、見た目年齢は20歳前後といったところだろう。俺を子供扱いしても主観・客観的におかしくないが……慣れてない身としては恥ずかしい。
 このまま会話を続けてもシグナムなりに可愛がられると思った俺は、タイミングを見てはやて達のほうへと逃げた。末っ子扱いだったヴィータは自分よりも下が出来て嬉しいのか、積極的にツヴァイと話しているようだ。まだまだ人間らしさには欠ける部分があるツヴァイだが、年齢設定が近いこともあって会話は弾んでいる。

「おっ、ショウくん。はは、えらく可愛がられたみたいやな」
「された側からすれば可愛がられた覚えはないけどな」
「そないなこと言うてるけど、内心では多少なりとも喜んどるくせに。ショウくんはシグナムのこと好いとるのは見れば分かるし、シグナムみたいなのがタイプやろ?」

 にやけ面のはやてに一発入れたくなったが、さすがに模擬戦でもないのに力を振るうのは躊躇われる。
 ――いきなり何言ってんだこいつは……あれか、このまえユーリに質問攻めされた分のお返しなのか。
 あれだけ顔を真っ赤にすることがなかっただけに、気持ちとしては分からなくもないが……ユーリと会ったのは偶然というか運命だろう。同じ時間帯に翠屋に居たことと高町に誘われたことで実現したんだから……結局は高町やユーリが悪そうに思えるんだが。

「人柄が好きだってのは認めるけど、何でタイプとかの話になるんだよ。あっちは大人で俺は子供だぞ」
「ちっ、ちっ、ちっ。あんなショウくん、恋愛に歳の差は関係ない。それに男の子は年上のお姉さんが好きって何かで聞いたし」

 あのなぁ……まあ言ってることは正しい気もするけど。でも冷静に考えてもみろよ。たとえ俺がお前の言うような好意をシグナムに抱いたとしても、シグナムは本気で相手はしないだろう。……性格を考えると、真剣に考えて返事をくれそうではあるが。

「はぁ……シグナムよりもお前にそういう気持ちを抱く可能性の方が高いだろうに」
「おっ、やっとお姉さんの魅力に気が付いたんか」

 そう言いながらはやては、ムカつく笑みを浮かべながら指で突いてくる。内に芽生えている感情の度合いが、気のせいか前よりもレベルアップしてい
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ