悪魔
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うになったのに何も出来ない自分が死ぬほどムカついて憎かった。そのとき体から憤怒が爆発した。そのあと何が起きたのかは何をしたかを覚えていない。俺が覚えているのは俺を抱き締めて泣く母さんと血まみれの俺と無惨に殺されているドラゴンだけだった。
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俺はあの日以降村では化け物扱いをされ、母さんは化け物の親だと言われ続けた。それでも母さんは俺の事を大事にしてくれた。俺が泣いて帰る時も慰めてくれた。俺は遊んでくれる友達もいなくなってしまっていた。俺はただ一人で遊んでいた。木登りをしたりなどいろいろした。
しばらくたったあと俺は男として強くなるために鍛練を始めた。帰りが遅くなる日もあったがそれでも母さんは優しかった。
ある日母さんは唐突に告げた。
「あなたが化け物扱いされている理由をしてっている?」
俺は単にドラゴンを殺したからだと思ってた。しかし違った。
「それはあなたがハーフだからよ。ハーフはこの世界では蔑まれるの。居場所が無いの。とても中途半端な存在だから。それだけならまだごまかせるわ。だけどあなたはただのハーフじゃないの」
「な、何を言ってるの?お母さんは人間でしょ」
俺は父親を知らなかった。ずっと母さんに育てられてきたからだ。父親がいなくてもいい。いなくて当然。そんな考えが芽生えていた。
「そう私は人間なの。だけどお父さんは違う。あなたのお父さんは龍人なの。だからみんなあなたが怖かったの」
そんな。ならなぜ父さんはこんなに俺と母さんが苦しんでんのに何もしないんだ。俺はこの日から父さんを憎み始めた。
「父さんはどこにいるの?」
俺は今すぐにでも連れ戻してやりたかった。
「お父さんは旅に出ているわ。いつか帰ってくるからそれまで待ってようね。」
俺は憎くて今すぐ連れ戻したかったが、母さんの言うことは聞く事にした。
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ある日、俺は鍛練を終えて家に帰った。そこには信じたくない光景が目に入った。母さんが首を吊って死んでいた。母さんの体は残酷にも冷たかった。俺は泣き続けた。何もやる気がしなかった。寝ることもせず、ずっと泣いていた。お腹が空けば母さんの料理を思い出した。俺は途方にくれているとある日、机の中には手紙が入っているのを見つけた。俺は中を確認した。そこには俺の名前の事、俺の父親の事、父親の場所などが書かれていた。俺の名前はドライグ・ウロボロス。父親の名前はサクソン・ウロボロス。父親はこの世界のどこかにある《龍の秘境》にいると書いてあった。そして最後に(愛しているわドライグ。)と書いてあった。俺はこの日から泣くのを止めた。この日からに父親を探し、龍の秘境を探すことにした。
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