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俺が愛した幻想郷
俺は愛せる? 幻想郷...
俺の名前は....
第四話 みかんに愛された
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鼻の先から冷や汗が垂れている


「ハァ.....ハァ........ふぅ........死ぬ...」

死ぬ。その言葉とは逆に、むしろ生き返った
酸素が取り入れたくても取り入れられない状態で死ぬなんて言葉を吐いている余裕はないからな
落ち着いたのだ、気づけば気持ち悪さもなく、頭が揺れてる感じもなく、身体の感覚が戻ったのだ

紫... 嘘つきやがった
ちょっと気持ち悪くなるかもって
ちょっと度頃じゃねぇ... そもそも気持ち悪くなるで済んでねぇ

ん...紫?
あれ...

カッと瞑って居た目を見開く

「何処だ...ここ」

床は畳
木畳みの廊下、障子

どうも和風な感じだ

「おっ、耐えた耐えた。えらいえらい♪」

「...なっ!?」

今まで居なかったところに、俺の目の前に、紫がやって来た

「紫ぃ... マジ死ぬかと思ったんだからなっ!?」

「ん〜、それは代償よ」

「代償?」

「幻想郷に来たのと、私の家にお世話になる代償♪」

この女...
しかも絶対今即興でかんがえたろそれ

「ほらほら、そんな怖い顔しないのっ! そこの襖開ければ居間があるから。炬燵にでも入ってゆっくりしてなさい」

そこの襖と奥に見える襖を指を差してにっこり笑い、スキマの中に消えて行ったのだった

「うわぁ... 優しいんだか優しくないんだかわかんないなぁ、あの人」

あぁ〜
人かどうか聞くの忘れた
まぁ、見た目が人だから人でいいや

右手で後頭部を掻きむしりながら立ち上がり
紫が指差していた襖に向かって歩いた


ーーーーーーーーーーーーーーーーー


そして襖を開けると.....

「この通りさ ハッハッハー」

口をポカンと開けて上の空になり、空笑い


襖開けたらね、居たのよ
炬燵に入ってお喋りしてたのよ
楽しそうにお喋りしてたのよ
狐耳のお姉さんと猫耳の女の子がよ
なんだっけな

(ちぇん)?今日はお客様が来られるからな?』

『はい、わかりましたっ!』

なんて会話が聞こえて来るんだよ
俺さ、開けたのよ
襖開けたのよ
開けたのに、俺思いっきり聞いてるのにその会話してたのよ
お客様って絶対俺のことだよね? そうだよね?

でも、俺がここに来るってことをこのお姉さんと女の子が知っていると言うことは
紫は元々、俺を連れてくるつもりだったと言うことか?それも今日ときた。偶然にも程が有るよな



何を話したらいいかわからず
とりあえず渡されたみかんを食べるのであった


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