三、 自室からの脱出
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「抜かないでって言ったのにー。血がいっぱい出てるじゃないの」
そうは言われてももう遅い。血がいっぱい出てるのだから・・・
僕は右足のかかとが床につかないようにして立ち上がった。
「よっ・・・と」
そして、自室から半開きのドアを抜けて出ようとした、がしかし引きずって歩いていた右足の小指が、ドアに・・・
「ぎゃああぁぁぁー!いっってぇー!!」
ぶつけた僕は、悲鳴を上げた。自室を出るまでに何回不幸なことが起こるのだろう。ふとぶつけた足を見ると、小指が外側に曲がっていた。
「・・・はぁ」
香織もこちらを向いてこめかみを押さえながら、
「・・・はぁ」
僕はもう一度、
「はぁ」
と言って自室を出た。そして、廊下を歩いてリビングへと向かった。
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いたむ右足を引きずりながら歩くのは辛かったが、やっとのことでリビングへ着いた。だが、これはゴールではないのだ・・・・・・
壁に掛けてある時計を見ると、午前六時ぴったりだった。これから朝ご飯を食べてランニングに行かなければならないのだ。そう思うと、気が気ではない。そんなことを考えながら、僕はパンをトースターに入れた。
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