計画者
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さて、事の顛末をキリト達に話した俺は取り入れたIDで作った一つのスキルを確認していた。
その名も《多流格闘術》。
このスキルは俺が知る全ての格闘に分類される技をソードスキルとして使うことが出来る物だ。
例えば今まではエギルと合体技でしか出来なかったアレも、単独で出来るようになった。
波動拳などの飛技は出来なかったが、体を使った技は再現可能と言う、転生者の俺にとってはモチベーションの上がるスキルである。
そして次のボスにはこれを試すことに決めているため、要修行と言うことでモンスターを狩りに迷宮区へ出かける。
しかし技が強すぎるせいなのか、最新層のモンスターでも一撃で倒してしまうしまつ。
俺はいつからワンパ○マンになったのだろうか?
まぁ防御は相変わらず紙なのだが。
「……ん?」
いつのまにか最深部へと来ていたようで、ボス部屋の扉へたどり着いてしまった。
「まあ、やってみるか」
俺は扉を開けて、中へと入る。
そして部屋が明るくなりボスが――――
「……は?」
ポリゴンの欠片となって消え去った。
何が起きた?何故ボスが消えた?バグ?いや、ありえない。
「はじめまして…になるのかな?片桐 拳士君」
状況を理解しようと躍起になっていたところへ、誰かが声をかけてきた。
つーかリアルネームで呼ばれた。
「……誰だあんた」
髭面に白衣、明らかにプレイヤーではない。
「私の事はどうでも良い。
それよりも私は君に興味がある…」
男は好奇心に溢れる瞳を俺に向け、上から下まで見つめてくる。
「キモい話は止めてくれよ。
で、あんたは何者だ」
「まぁ待ちたまえ。そろそろ「ケン!」ほら来た」
男が言い終わる前に、扉からキリトが現れ、その後ろからアスナ、ヒースクリフ、エギル、クラインが次々に入ってくる。
「ようこそ、ボーナスタイムの場所へ…」
「ボーナス…タイム?」
「現実世界では7と言う数字は縁起の良いものとされている。
そして君達は先日77層のボスを倒した。
ならば報酬が無くてはやってられないだろう?」
男は淡々と語り、両手を広げて声を張り上げた。
「だからこそ!君達立役者にクリアのチャンスを与えよう!
相手は私。挑戦者は君達だ!」
「北見君……まさか君が計画者か」
「君達の会話は漏れなく聞かせてもらったよ茅場君。
私はね、昔から君が居なくなれば良いと思い続けてきた。
似通った思考回路。趣味、体格。そのどれもが似ているはずなのに、何時も君の方が行動が早かった。
私はそのせいで何時も惨めになっていてね…。
君が居なくなれば私が世界的な発明者となる日も遠くはない!わははははは!」
北見と呼ばれた男は高笑いを
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