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【完結】剣製の魔法少女戦記
第六章 正義の在り処編
第二百一話    『ヴォルフ・イェーガーの真の目的』
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さに実験室と言えるような空間であった。
そこでシホは驚きの光景を目にする。

「なっ!? 人が培養液の中に入っている!?」

そう、そこには何十個にも及ぶ培養カプセルが存在しており、その中には男女関係なく約三十人ほどの人が入っていた。
そこでシホはふと思い出す。

「三十人くらいの人? そういえば………そうだ!」

それでシホは思い出す。
そう、その三十人とは以前に行方不明になったという魔術師たちの人数と同じ数だったのだ。
それでシホはその瞳に怒りのようなものを宿す。

「ヴォルフ・イェーガー! この人たちに何をしたの!? 答えによっては………ッ!」
「安心しろ。この者たちは私の計画が済めば解放する手はずになっている」
「その言葉、信じていいのね………?」
「ああ」

それでシホはまだ手を出さずに事を見送る。
まだまだ秘密がありそうだからだ。
叩くのならば全部の秘密を知ってからでも遅くない。
そう考えてシホはヴォルフ・イェーガーが歩いていく姿を黙って着いていく。
そしてさらに奥に進んだ先にはまた培養カプセルがあり、その中にはとある男の子が入っていた。
その男の子の顔を見てシホはまたしても驚く。

「ノア!?」
「そう………君の知るノア・ホライゾンだ」
「どうして彼が………言峰綺礼に心臓を抉り取られて死んだはずだったのに」
「そう、確かに彼は死んだ。そして管理局に死体を持っていかれた。しかし最高評議会は彼の死体はホムンクルスというだけで興味の対象となり、結果研究対象として色々な実験に使われようとしていた。だから私はさせまいと彼を強奪した」
「最高評議会はノアまで………」
「しかし私の目指す道には彼の体は好都合だった。彼は元・小聖杯を宿した少年だった。だから私は彼の体に七つのジュエルシードを宿した。見てみろ、彼の胸を」

それでシホはノアの胸を見る。
心臓を抉られた場所は塞がっていないが、代わりに七つのジュエルシードが魔法陣を描くように円状に埋め込まれていた。
そしてヴォルフ・イェーガーは語る。

「私は考えた。彼を再度疑似とはいえ聖杯の器として役目を果たさせることを………。それでジュエルシード七つに私は願った。『聖杯であれ』と………。そうして結果、ノアは深い眠りにつきながらも聖杯の機能を取り戻した。しかもしっかりと中身があるな」
「中身がある………? それってつまりノアに願えばどんな願いも叶うってこと!?」
「いや、そう簡単なことじゃない。一定期間の間、魔力を充填しないと願望器として効果を発揮しないのだ。そのために三十人もの魔術師を誘拐して魔力をノアへと送るように設定した。
そして魔力は何度か充填してその数少ないチャンスを生かして私は七体のサーヴァントをクラスカードとして具現化した
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