第三十五話 セブンスミスト爆破事件
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しまった。佐天さんは納得しきれない様子ながらも理解はしてくれたようだ。
「あ、ウチは気配で探せるからウチも行ってくるわ。もし、初春さんが避難して来たら伝えてもらえる?」
「あ、うん。分かった。気をつけてね」
「はーい」
一応、もしもの事を考えて俺も店の中へ向かうことにして、佐天さんには初春さんが外に出てきた時の為にという口実を作って残ってもらうことにしたのである。
店に入るとファイナルファンタジー系速度上昇魔法、ヘイストを使って全力疾走で御坂さん達に追いつく。
「御坂さん、上条さん、こっちに居る」
「神代さん!」
各フロアを二人で手分けして探そうとしていたのか、二手に分かれようとしていたところを呼び止める。
「こっち。ウチは気配が分かるから」
「そうだったわね」
「おいおい、気配が分かるって……」
俺の言葉で御坂さんはすぐ理解してくれたが、上条さんは微妙に信用出来てない感じだが、能力の一つということで無理矢理納得したのだろう。初春さんに関しては生体識別情報を認識済みなので、どこに居るのかを簡単に把握できる。上条さんと一緒に来ていた鞄の少女の方は生体識別情報を把握していないので、現在初春さんに近づきつつある気配がそうなのだろうと思うが、さすがにこれだけ距離が離れていると正確な位置は特定できない。ただ、妙なものを持って移動しているということをはっきりと感じ取ることが出来る。
「ジャッジメントの初春さんの所へ向かってるみたい」
「そう、なら大丈夫そうね」
「そうか、良かった」
すでに停止しているエスカレーターを駆け上がりつつ、上条さんにも分かるようにジャッジメントと言う単語を加えて説明すると、御坂さんも上条さんも少し安心したようだ。だが、本当に安心するのはまだ早い。
「そうでもないかも。その子、何か変なもの持ってる。何て言うか人の気配とは全然違う感じがある。凄く嫌な感じ」
「もしかして、爆弾!?」
「そうかも」
俺としてはほぼ爆弾で間違いないと思っていても、まだ未確定状態なので感じたことだけを説明するが、御坂さんもやはり爆弾としか思えないようだ。しかし、まだ確定していないので断言だけは避けておく。
「おい、爆弾って何だよ!?」
「最近話題になってる連続爆破テロの爆弾よ! ここが標的になってるって連絡があったから急遽閉店になったのよ!」
俺と御坂さんの会話から急に飛び出してきた「爆弾」という単語に上条さんが反応した。上条さんにしてみれば爆弾魔のこともニュースの一端程度でしか知らないだろうし、ここセブンスミストが標的にされていると言うことも知らないのだから当然と言えば当然である。それに対しては御坂さんが答えた。
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