死の証明
[1/2]
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
「たあああ!」
48層迷宮区。
辺りに響く剣のぶつかり合う音が、一部戦争のイメージを沸かせる。
そんな中、俺はその光景を見守りつつ、疲労回復に勤めた。
「………」
あいつらはやはり分かっていない。
剣を打ち合う度に投降を促し、何度も危ない攻撃を受けそうになっている。
このままでは死者が出るのも時間の問題だろうと思う。
――と、その時だった。
「ぎゃぁあああ!?」
一人のプレイヤーがPOHに殺された。
「カイン!くっそぉ!」
「馬鹿!突っ込むな!」
仲間が殺されたことに自暴自棄になり、剣を掲げながらPHOに向かって走り出すプレイヤー。
キリトがそれに気付き、止めようとしたがもう遅い。
PHOは既にそのプレイヤーを切り伏せていた。
「どうした攻略組!拍子抜けだぞ!」
PHOは走り出す。
その先にはアスナがいて――
「させるかぁ!」
キリトが割って入り、剣で攻撃を防いだ。
「また会ったなキリト…」
「俺は会いたくなかった!」
そしてその近くで三人のプレイヤーが殺された。
理由は簡単。油断したからだ。
殺ったのは目が逝った男。
男は直ぐ様キリトを見つけて走り出す。
「死ねぇ!」
「ぐっ!」
「ひゃはははは!」
キリトはつばぜり合いで持ちこたえるが、男の様子からは冷静になれずにいた。
「グッバイ…ボーイ」
そしてその後ろからPOHが包丁を振り上げ――――
「ぐ………あ……」
「ケン!」
俺が割って入り、代わりに斬られた。
俺のHPは徐々に減っていく。
やっぱ防御が紙なのはダメだったか…。
「詰まらない巻く引きだなボーイ」
「――終わらねぇよ!」
「ぐはぁっ!?おま……え」
消える前にまだ出来ることがある!
一人でも多く殺す!
「死んどけよPOH……これがおまえの最後だ!殺劇!」
殴り、蹴り、打ちこんで、ぶっ飛ばす。
「はぁぁぁ!」
その後ろに回り込み、更なるラッシュを叩き込む。
「舞荒拳・柔怒オォ!!」
前飛び正拳突きで止めの一撃をお見舞いする。
「ぐああああああああ!!」
POHは勢いをつけて上空を飛び、リング外…谷底へと落ちていった。
「ぎゃぁあああ!?」
俺の後ろでも叫び声が聞こえ、また誰かが殺されたのかと振り向いた。
そこにはキリトが目が逝った男の首を斬り落とした光景があった。
「ケン!」
キリトは俺に駆け寄ってきて肩を掴んだ。
俺のHPは残り僅かで、回復している暇はない。
「何で庇ったりなんて…」
「キリト、よく聞け」
俺はキリトの顔を両手で包み、目線を合わ
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ