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ハイスクールV×D ライド8
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いた。傍から見ればかなり危ない人である。

「ああ、木場! お前は見るなよ!」

「ははは、良いじゃないか、もう少しイッセー君のアルバムを楽しませてよ」

「何か本気でイヤなんだよ!」

 主に四季の木場に対する『同性愛者』発言から眷属内での黒二点の一人としてちょっと思うところが有ったのだろう。結構必死な表情で取り戻そうとしているが、木場はそれを簡単に避けていた。まあ、騎士の駒の転生悪魔の木場に素早さで一誠が勝つ術は無いだろうが。

 ニコニコとしてイッセーをからかう様に飛び回っている姿からは四季の漆黒の剣を見た時の様子は感じさせない。だが、突然彼の表情が険しい物へと変わる。

「イッセー君! これ……」

 そう言って木場が見せた写真は幼稚園の頃と思われる一誠と茶色の髪の子供、模造剣らしい立派な剣が写って居た。

「これ、見覚えは?」

 そう言って木場が指差したのは背後に写っていた西洋剣。

「うーん、ガキの頃過ぎて覚えてないな」

「こんな事があるんだね」

 一人ごちて苦笑を浮べる木場。その頭の中にあるのは四季の漆黒の剣が聖剣を砕く姿。

「思い掛けない場所でみかけるなんて……」

 その瞳に浮かぶのはゾッとするほど憎悪に満ちていた。

「これは、聖剣だよ」


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「球技大会か……」

「そうね」

 仲良く球技大会の練習風景を見学している四季と詩乃の姿が有った。元々帰宅部でクラスでは他生孤立気味の二人なのだ。そんな中で球技大会の様な競技はかなり退屈な時期に分類できる。

 四季曰く、『学校の外なら友人も居る』と言うのが二人の弁だ。実際二人は外には友人は居る。

「なあ、詩乃……」

「なに?」

「夏休みの頭、二人で旅行に行かないか?」

「え!? じゅ、準備しておくけど何で……」

「いや、遠出って仕事関係だけだから、恋人らしい事をしようかな、って思った」

 顔を彼女に見せないようにしているが、四季の表情は真っ赤になっている。

「そ、それにしても、オカルト研の連中も張り切ってるな」

 球技大会には各部活同士の部活対抗戦もある。確か生徒会が他の追随を許さない圧倒的な強さを見せているらしいが、それに向けて張り切っているのだろう。
 まあ、普通の人間と悪魔では基礎スペックが違う。スポーツと縁の無いオカルト研究部も全員身体能力のスペックは高い。四季のような例外を除けば純粋な身体能力では勝ち目は無いだろう。

「でも、野球の練習って意味あるのかしら?」

「だよな」

 思わず詩乃の言葉に同意してしまう。本来野球は九人で行なわれるスポーツだ
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