第五章 楽園
第17話 ずっと一緒
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『おはよう当麻。今日もいい天気だね』
………ん?
どこかで聞いたことがある声……
気のせいだよな?
『ちょっと当麻、無視するなんて酷くない?』
気のせいなんかではなかった。
……いや、どちらかというと、どこからか声が聞こえたというより、脳内に直接声が響いているような……
上条「まさか……凜袮か!?」
その刹那、
『石』が僅かな光を灯したと共に、意志を持っているかのようにコロンと動いた。
凜袮『あったり〜!久しぶりだね!』
上条「え?何で!?どうして!?消えたんじゃなかったの!?」
凜袮『その前に当麻。そんな大声で喋るとーー』
凜袮の言葉の途中で、
扉がガチャっと開いた。
一方「朝から何しゃべってやがンだ?」
不機嫌さが3割増しになった一方通行がそこにいた。
上条「い、いや……何でもない……気にしないでくれ……」
一方「……まァ、いいか」
そのままゆっくりと一方通行は出て行った。
はぁ……と息を吐くと、心の中で凜袮に話し始めた。
上条『危なかった……』
凜袮『本当にね。危なかっしいんだから……』
上条『……よく言われるよ。それより何で……?』
凜袮『うん、そのことなんだけどね……』
凜袮が言うにはこうだ。
彼女は一度、上条の手から離れて元の場所、″ファントム″のところへと戻って行った。
そのファントムが言うには″君の役目はまだ終わっていない″ということらしい。
そして、その役目というのがーー
上条『精霊の力の残滓の回収?』
リビングに行き、朝飯を食べながら会話?をしていた。
凜袮『そうだね。また私みたいな人が現れないように……』
上条『そっか……。そういや、凜袮って精霊の力の残滓が集まって、それが意志を持ったんだよな?それなら今の凜袮は精霊の力なのか?』
凜袮『そのことなんだけどね。力の回収と繋がっていて……』
上条『えっと……』
つまり、凜袮はこう言いたいのだ。
″ファントム″により再び『石』に″精霊の力を持った状態″で意志が宿った。
だが、精霊の力の残滓の回収のためにその力を自分の意志と切り離さなければならなかった。
なぜなら、この状態で回収してしまうと、凜袮の力そのものに吸収してしまい、凜袮が凜袮でなくなるからだ。
だからこそ凜袮と精霊の力を切り離し、回収させやすくしたのだ。
切り離された凜袮の意志だが、全ての力を失ったわけではない。
元々、精霊の力と凜袮の意思は同一のものであるため、完全に切り離すことはできな
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