第五章 楽園
第17話 ずっと一緒
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キーンコーンカーンコーン。
岡峰「はぁい、それではホームルームを終わりまぁす。皆さん、気をつけて帰ってくださいね」
その日の全ての授業を終えるチャイムが鳴り響くと同時に先生の声でクラスのみんなは続々と帰って行った。
士道「おい十香。上条。一緒に帰ろうぜ」
十香「うむ!」
上条「おう!」
ーーーー
ーーー
ーー
ー
士道「何でだろう。なんか調子が悪い気が……」
十香「ん?どうしたのだシドー?」
士道「いや、何でもない……」
上条「変なやつだな……」
〈凶禍楽園〉が崩壊した後、全ての人が凜袮の記憶を失った。
ただ、一人を除いて。
上条「(数日……いや、改変した世界の日も含めれば数週間になるのか……そんなけしか一緒にいなかったのに……いなくなるとこんなに寂しいもんなんだな……)」
授業中、ずっと物思いにふけている上条だったが、それは仕方ないことだろう。
と、アクセサリーのような『石』を首からぶら下げていたり、物思いにふけている上条に対して士道達は疑問に思っていた。
士道「本当に大丈夫か?何かあったのか?」
上条「……何でアクセサリーを付けただけでそんなにも質問が飛び交うんでせうか?」
十香「いや、お金を大事にする当麻にしては珍しいなぁ……って」
上条「さっきも言ったが、これは大事な人にもらったんだって」
士道「……上条に彼女だと……?こいつ、何てリア充なんだ……!」
上条「士道。お前にだけは言われたくない」
士道「はぁ?何でだよ?」
上条「はぁ……」
十香「ん?シドー。『りあじゅう』とは何だ?肉の名前なのか?それなら是非食べてみたいぞ!」
士道「はぁ……」
上条と士道は肩をガックリと落とした。十香は何のことか分からないようで可愛らしく首を傾げている。
こんな会話が出来るのも、平和が訪れたからだろう。
上条以外の人間はここ数日で世界が崩壊の危機にあったことを知らないーー否、覚えていない。
そう、〈凶禍楽園〉が消えたことにより、凜袮に関する記憶が消えなければおかしいのだ。
そのための『石』だ。
『やっぱりみんな記憶消えちゃってるね』
その『石』から上条当麻にしか聞こえない声でそう″伝えた″。
上条『そうだな。そりゃあ″自分″がやったことだからな』
言葉で言った、というよりは頭に直接話しかけた、と言った方が正解だろう。
そして、
上条と話している人物はーー
上条『まだ確かめなきゃだめかーー″凜袮″』
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