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大統領の日常
本編
第五話 暇つぶし
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西暦2114年 8月 13日
大統領執務室 ペルシャール・ミースト


最近暇だな、書類仕事以外やることがない。



そうだ。戦争しよう



「で、今何とおっしゃいましたか?(逃避」
「だからベリシア共和国戦争しようと」
「なりません!あの国と戦争をする理由がありません!」
「あるよ」
「( ゚д゚)ハッ!」
「暇だから」
「へ?」
「だから暇なんだって。あ、あとあの国2年前に負けたくせに貿易ひとつしてくれないじゃん。何々ケチなの?バカなの?死ぬの?」
「戦争をする理由が暇だからとはあまりに酷すぎます!市民感情などもお考えください!貿易など外交交渉でいくらでもできますでしょう!」
「だからどうした!!あと知ってるか?あの国反露感情ものすごいらしいぞ。最近なんて国境付近で暴徒化した市民どもが我が国の農村に突撃して略奪行為を繰り返しているらしい。向こうには何回も注意を繰り返したんだがな、収まる気配が一向にない。それに貿易だって前大統領時代に何度も交渉したのに向こうから拒絶されている。これだけあってもまだベリシアと戦争するなというのか?国民の間でも”奴らには手痛い報復を下すべし”という意見が日に日に増してきているんだ。我が国は民主共和制だが、国民の意見を無視するのか?」
「しかし・・・」
「シベリアで気を数えるお仕事に就かせるぞ(゚Д゚)ゴルァ!!私がベリシアと戦争をするといわなくても、いずれ国民が騒ぎ出すぞ?暴徒化したりでもしたらどうするんだ!」
「・・・・」
「無言は承認と同様とみなす。さっさと準備して宣戦布告して国境越えしたまえ」
「・・・はい・・・」

ガチャ

ったく、めんどいな。さっさと準備しろよ。これは国民の総意なんだよ、素直に認めようぜ。そういえば、べリシアとの国境にはアルテミス要塞があるんだよな。うわっ、めんどくせっ!
まぁその辺は統合作戦本部の連中に考えてもらおう。軍事に関しては専門家なんだからな。2年前だって落としたんだから大丈夫だろう。

そういえば2年前に首都プノンペン上空で決戦してギリギリのところで停戦して”差しあげた”んだよな、確か。

・・これはあのネタを使うしかないな( ̄▽ ̄)・・・・

そうと決まれば行動に移すとしよう。司令官はもちろん俺だ(べ、別に書類仕事から逃げたいとかじゃないんだからね!)、副司令官はまあ実戦部隊総司令官のヴォルドール・ケーニッツでいいだろう。幕僚とかの細かいところは統合作戦本部の連中に決めてもらおう。


西暦2114年 8月 22日
会議室 ヴォルドール・ケーニッツ


「で?敵はまだ出てこないの?」
大統領が少し不満げな顔で言う。
「はっ。申し訳ありません。今もなお、アルテミス要塞に引きこもっています」

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