第一章 護れなかった少年
第三十話 始まりと終わりは唐突に
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28日は僕の誕生日。
......正直ずっと忘れてた。いや、正直ずっと極限の生きるか死ぬかで戦ってたからそういうの忘れちゃうんだよな......。
「じゃあ、僕のタメにこれ企画してくれたの? ありがとね、メイ。凄く嬉しい」
若干はにかみながら笑い、お礼を言う。正直すっごい照れくさいけど、それを上回るくらい、嬉しい。
それを視て何故か再度赤くなり、視線が何故か僕から視て右下に言っている。恐らくそこには段差しか無いと思うんだけど。
「あ、あのさ、ソラって......あの鍛冶屋の人と付き合ってるの?」
「ブハッ!? り、リズのこと? 違うよ。ただ単に仲間だって」
そう言いながら笑う。うん。別にリズとは仲間であり友達だしね。そういうのとは違うと思う。
「じゃあ、ソラ......その......誕生日プレゼントなんだけど......」
「え、何プレゼントとか用意してくれてんの? 何か非常に悪いんだけど――」
そういった瞬間、急に飛んできたメイに僕は唇を奪われた。
「――!?」
それは一瞬の出来ごとだったけど、確かに感触が残ってる......。
一瞬でボッと顔が熱くなる。
え、え、ど、どういうこと!? 何が何でこうなった!? え? ホワイ!?
「え、えっとその.......その......」
メイがしどろもどろに言葉を紡ごうとする。
「え、えっとメイ、あの――」
僕もしどろもどろになりながら何か言おうと口を開けた瞬間......
パリーン
『ギャギャッ!!』
モンスターが乱入してきた。
「やっぱいるんかいぃぃぃぃぃぃぃぃいいいいいい!!」
そう叫びながら正拳突きで一発ぶん殴る。
や、どっちかというと逆に助かったんだけどね!? 凄い恥ずかしかったから空気変えるのには良いんだけどね!? でもやっぱりいるんかいぃぃぃいいいいいい!!居ないと思ってたから凄く裏切られた感じ!!
追撃として、体術スキル回し蹴り、《カルチャーレ》で相手の顔面を全力で蹴り、ゴンドラの壁を貫いて落とした。
「......わぁ.......綺麗......」
いつの間にか近くに来ていたメイが、モンスターが出て行った穴から除く夕景を視て呟いた。
つられて僕も見る......と。
「わぁ.......」
絶景。そう、まさしく絶景が広がっていた。どうやら今、このゴンドラは頂上にあるようで、24層が一瞥出来た。24層は一面に草原や一部に森、そして湖が広がっている。それが一眸できるのだ。さらにその湖の向こう側に正に今、太陽が沈もうとしている。これを絶景と言わずして何を絶景という。
何気なしにメイの方を視る......と、そこには目
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