第15話〜策略の牢〜
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す」
ルーファスは良くできた人だと思っていたマキアスだったが、それどころか自分に何のメリットもないのに助けてもらい、貴族にもやはり色々いるんだなと心の中でそう思った。
「・・・次やったらほっぺにチューするわよ?」
「そういうのはあんたの好きな中年男性にやれ!!」
「えっ?口が良いって?やだ〜照れるじゃない?」
「言ってないよ!!断じてそんなこと言ってませんッ!お願いだからやめろ下さい」
「・・・・・・・・・」
「ケイン君と教官殿は、随分と仲が良いようだね?」
「ふう、まあいつものことでしょう」
「はは・・・」
慌ただしかった特別実習も一応の終わりを迎えた。中身だけならカップルのスウィート・トークのように聞こえるような彼らのやり取りを聞かなかったことにしてマキアスたちはルーファスと別れてホテルに戻ることに。すでに日没状態だったが、到着して暫くするとケインとサラもやって来た。五月の特別実習でケインに負けたサラは、ケインに怯えて彼は避けられていたはずだがいつの間にやら関係が修復、いや好感度的なものは上がっていると言えるだろう。現在もケインがサラに腕を組まされている状態だ。ロビーで一応彼らを待っていたZ組A班メンバーズは多種多様な反応を示し、
「支配人。あの二人にスイートルームを一部屋だ」
「かしこまりました」
「や、やめてくれ!というか、待ってくれ冗談きついよ!支配人さんもかしこまらないで下さいよ!!」
などとユーシスが真顔で支配人にお願いする始末。ケインが一人騒ぎをしているが、サラは「分かってるじゃない」などとのたまい、彼は空いたほうの手で頭を抱え始めた。
結局は違う部屋で寝ることになったが、最後までサラが文句を垂れていたのは幻聴だろうと自己完結して、マキアスも昨夜と同じ部屋のベッドで目を瞑るのだった。
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