第十一幕その八
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「君達はエメラルドの都に戻らないといけない」
「私もよ」
ドロシーもでした。
「旅は楽しいけれどね」
「そうそう、ドロシー嬢は今はエメラルドの都に住んでるからね」
「旅が終わると戻らないといけないからね」
かかしと木樵がそのドロシーに笑顔で言います。
「ドロシー嬢も戻らないといけないね」
「恵梨香嬢達と一緒にね」
「そうなの、だから」
ドロシーは二人にも応えて言います。
「私達は都に戻るわ」
「勿論僕もね」
トトもです、ドロシーの親友である彼も。
「戻るよ」
「私達もウィンキーに戻るが」
「その時に都を通るね」
かかしと木樵も言うのでした。
「それならね」
「途中まで一緒だよ」
「都にも寄るし」
「そうなるね」
「ふむ。それでは」
教授も皆のお話を聞いてです、少し頷いてから述べました。
「私も行こう」
「教授もなのね」
「うん、お客人は最後まで送らせてもらうよ」
恵梨香達五人を見て言うのでした。
「そうさせてもらうよ」
「そうですか、それじゃあ」
「宜しくお願いします」
五人も応えます、そしてでした。
教授も都まで行くことになりました、そのことを決めてです。教授はあらためてボタン=ブライトに尋ねました。
「君はどうするのかな」
「皆が行くのなら」
それならというのでした。
「僕もね」
「一緒に来てくれるんだね」
「そうするよ」
こう答えるのでした。
「他にすることもないから」
「うん、一緒に行こう」
都まで行くことを決めるのでした、そして。
そうしたことを話しながら皆でお菓子とジュースを心ゆくまで楽しみました。そしてそのお菓子とジュースの後で。
教授は皆にです、こんなことをお話しました。
「では今からかな」
「エメラルドの都にっていうのね」
「行くのかな」
こう言うのでした。
「そうするのかな」
「ううんと、どうしようかしら」
ドロシーが教授に応えて言うことは。
「今すぐにでもいいし」
「そうでなくてもいいね」
「ええ、ボタン=ブライトも起きたし」
それにでした。
「カルロス達はここにどれだけいても」
「一瞬ですからね、あっちの世界では」
オズの国と元の世界での時間の経ち方は違います、オズの国でどれだけ長い時間を過ごしてもあちらの世界では一瞬です。ですからそれでカルロスも言うのでした。
「ですから特に」
「急がないわよね」
「別に」
その通りだと言うのでした。
「幾らでもここにいられます、今回も」
「そうよね、それだったらね」
「急ぐことはないですか」
「今日はここにいて」
大学に、です。
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