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闇物語
コヨミフェイル
007
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じゃないですかっ!阿良々木さんしか得してないじゃないですかっ!」
 くっ、八九寺は無理だったか。
 まあ、つかみ合いの乱闘に発展することを回避できたのだから当初の目的は達せられた。
 八九寺がいまだに何かが不満があるようだが、それは無視して、駿河に電話をかけた。その目的は他でもない、火憐の愚行をやめさせるためである。
 「神原駿河だ」
 と、男勝りな名乗りで直江津高校の後輩が電話に出た。
 「神原駿河。前世はターミネーターだ」
 「お前、サイボーグだったなのか!」
 超納得!
 その超男勝りなハードボイルドと運動神経はそこから来てたんだ!
 「ん?その声と突っ込みは阿良々木先輩だな」
 「いい加減アドレス帳機能を使ってはどうなんだっ!」
 これで何度目だ?というか、今日で何度目だ。
 僕の記憶が間違っているのか?
 「阿良々木先輩の要望に応えたいのは山々なのだが、いまだ着信に応じることはできても、電話をかけられないこの不肖なる私には土台無理な命令だ」
 「文明の利器がほぼ用を成していないっ!」
 「ふふっ、敬愛する阿良々木先輩でさえ私がどれほど機械に疎いか推し量ることが出来ないとは。私はこの現代をどう生き抜けばよいと言うのだ」
 「いや、携帯を使いこなせないだけでそこまで失望することはないと思うが……」
 少し持て余している節がある僕はどうすればいいんだ。
 「ああ、有り難過ぎるお言葉だ。こんな携帯さえも満足に扱えない前時代の人間のような私をお許しになるとは。私がどれほど阿良々木先輩の寛大な心に救われるたか分からない」
 ……多分たいして救われていないだろうな。
 「それよりも、神原。頼みたいことがあるんだ」
 このままずっと神原と話していたいという気持ちを押さえて言った。これ以上話すと目的を忘れてしまいそうだ。
 許せ、神原。
 「頼みたいなどと、これはおかしなことを言う。私は生まれたときから、いや前世から阿良々木先輩のエロ奴隷だ。阿良々木先輩はただ、私がどこで脱げばいいのか、指示を出してくれればそれでよい」
 「お前からしたら非常に残念だろうが、一生そんな指示を出すことはねえよっ!」
 しかも前世って、僕の初代エロ奴隷はサイボーグだったのかっ!
 初耳だっ!
 僕にエロ奴隷が前世からいたところから初耳だっ!
 というか、どこにサイボーグをエロ奴隷にする奴がいるんだ!
 本題に移らせろっ!
 「功を急いたか……」
 「急かなくとも結果は同じだっ!」
 「それはさておき、阿良々木先輩。電話の用件は概ね阿良々木先輩の妹に関することではないかと思っているのだが。それと、阿良々木先輩。言って気が付いたが、概ねって大きな胸のことのようで興奮するな」
 「そんなことで興奮できるのは日本中でお前だけだろ
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