【ゼロの使い魔】編
044 使える知識(モノ)≠ヘ使いたい
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子羊の様にも思える。
「そのお話を伺っても?」
「……あまり気持ちの良い話でもありません。止めておいた方が賢明でしょう」
「……アングル地方──またの名をダングルテール」
「っ!? ……ミス・キリクリ、どこでその言葉を…?」
びゅうっ、と一陣の風がボクとコルベール先生との間を通り抜ける。ボクの核心を付けるだろうワードにコルベールは一瞬だけ驚いた様な表情した後、それを一転させ普段のコルベール先生では考えられないほどの剣呑な表情──今にも杖を抜きかねない雰囲気を醸し出しながら訊いてくる。
(あちゃー、ミスったか)
地雷を踏んだ──それも盛大に。……なんとなく、こう≠ネる事の予測は出来ていたが、よもやここまで≠ニは思わなかった。……どうやら、コルベール先生の中に、ダングルテールの虐殺≠フ事は禍根として残っているらしい。
……ここまで怪しまれてしまったのならば、いっそのこと知識≠元にした推論で──その推論をところどころに、おかしくならない様に虚実を混ぜた話の内容で、どうにかコルベール先生に納得してもらうしかない。
(……でもまぁ、切れる札がまだ有って助かったかな)
「順序立てて説明していきましょうか。……まずは私がダングルテール──あの♀まわしい虐殺のことを知っている理由からですね」
「………」
コルベール先生は鷹揚に頷く。それを確認してボクは話を続ける。
「コルベール先生は考えた事はありませんか? ……生き残り≠ェ居ると云う可能性を」
「っ!? ……まさか、あの少女∴ネ外にも…」
……恐らくコルベール先生が言っているのは、あの少女>氛沍o年的にあの女性≠フ事だろう。
「コルベール先生の言うあの少女≠ニやらは判りかねますが、自身をダングルテールの虐殺の生き残り≠ニ云っている人物は識って≠「ます。真偽のほどは判りませんが…」
「……そう、でしたか…、それで…」
(ミスリード完了…っと)
一人で勝手に納得しているコルベール先生を尻目に、ボクは内心安堵する。……ちなみに、コルベール先生の云うその¥ュ女の事は識って≠「ると言っただけで知り合い≠ニは言っていないのがミソだったりする。
「私がダングルテール≠フ事を知っている理由は以上です」
「そうですか…。得心出来ました……そこまであの件≠ノついて知っているのなら話してしまってもいいでしょう──私が誰かに話して赦されたいと云うのもあるのでしょうが…」
そうしてコルベール先生はダングルテールの虐殺≠フ事を静静と語った。……いくら知識≠ニして識って≠「るとは云え、実行者──本人から子細に詳しく聞くと、何だか居たたまれないと云
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