第22話 士郎、編入1日目 早速因縁を突き付けられる
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うとしたが、いつの間にか誰も居なかった。
「彼らなら、君たちが二人揃って士郎にかみついている間に立ち去って行ったぞ」
上から自分たちの疑問による回答が聞こえて来たので見上げれば、声の主は京極彦一だった。
そして、つられるように横に居た士郎と目が合ってしまう二人。故にまた震えだす。
そこで士郎はBの方に近づき、ドスの利いた声で話しかける。
「場所は?」
「へ、へ?」
「俺に決闘を申込みに来たんだろ?ジャンヌの婚約者と言う事で俺に文句が有るのは逃げていった彼らも含めてお前たちだけじゃあるまい?」
「ば、ばばばば、ばい!だ、第2ぐ、グラウンドででゅ!!」
「わかった、ならまずお前は行っていいぞ」
士郎がそう促すとBは、「は、はいぃいいいい!!!」と言いながら3−Sから出ていった。
残されたAは、自分はどんな目に遭わされるのかと考えて震え上がる。
それを見た士郎は溜息を吐きながら、やはり近づく。
「おい、田村と呼ばれていたっけな」
「あ゛あ゛あいぃいい!!」
「良かれ悪かれ、自分で俺にケンカを売ったんだろ?だったら最後まで、それを貫けよ。いざとなったら親とかに頼る奴とかが、俺は一番嫌いなんだよ!」
顔を近づけてドスの効いた声音の士郎に「あい゛!あい゛!!」と必死に頷くA。
そんな反応に、本当に理解しているのかと嘆息しながら「行っていいぞ」と士郎が呟くと、即座に3−Sから立ち去るA。
それを見送る様にしてから立ち上がった士郎に、清楚が近づいてきた。
「士郎さん。あの人たちの腕、このままで大丈夫なのかな?」
「ふむ、それは私も気になっていた。それで、如何なんだ?」
「ああ、そのことか。それはな―――――――――――しかじか、と言う訳で一切外傷もないし、ショック死を起こさない様にとこれでも気を遣ったんだよ」
その説明を聞いて通常の人間ならば「そんな事できるモノなのか!?」と思う処だろうが、此処は川神。驚く者の方が少人数なのだ。現に京極と清楚も「ほぉ」とか「士郎さん、そんな事が出来るんですか?すごいです!」と興味深そうな声や純粋にはにかむ様な驚きを見せる声もあるのだから。
「さて、それじゃあ第2グラウンドへ行くとしようか。士郎」
「ん?何で彦一まで付いて来るんだ?」
「言っただろう?これは私自身も責任がある事なのだと。それに、君の実力にも興味が有るからな」
「物好きだな」
「ふふ、これが性分だからな」
そんな風に談笑しながら士郎と京極は、10分後に始まる決闘のために第2グラウンドへ向かうのだった。
−Interlude−
同時刻、2−S
「――――と言う事でお嬢様。これから来る一子の事をお
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