第4話 Pandora Mode 2
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た分、こちらには当たらない。
俺の剣は先輩の鎖を弾き、確実に損壊させていく。
接近戦ならば、アンカーと剣でどちらが有利かは、火を見るよりも明らかだろう。
それは、先輩にもわかっていたようで、鎖を使って距離を取る。
最初のように、詰めようとしたが、瓦礫などが邪魔で、うまくいかない。
お互いに睨み合う。サテライザー先輩ほどではないものの、眼力には自信がある。
だが、ガネッサ先輩は一歩も引かない。
彼女にも、プライドがあるのだろう。
剣をもう一度、さっきと同じように構える。そして、こちらも同じように、なんの捻りもなく、真っ直ぐに突進する。
先輩の鎖が二つ、此方に向かってくるが、俺は上半身だけを倒し、脛で滑る。
所謂、マトリックスの避け方だ。
「なんて、馬鹿げた……」
あんぐりと口を開けて驚いている。
アンカーを避けきると、二本の鎖を横に斬り裂き、そのまま直進。
さらに一本のアンカーが襲ってくるが、
避けれる距離ではない。
剣を右手に持ち、弾こうと、アンカーの横っ腹を叩く!
ガキィン??
金属音が鳴り響き、道が開ける。もうアンカーは投げきった。
防御は……ない??
「ウォォォォォ??」
雄叫びを上げながら、紫電剣を両手で持ち、上段の構えをとる。
腰を低くし、一気に加速……!
ジャラ……
「んなぁ??」
できなかった。身体が動かないのだ。
原因はわかっている。
束縛の鎖だ。
迂闊だった。
まさか、今まで弾いてきた鎖全てに、
“まだ先輩のコントロールが効く”とは、
完全に思考から外していた。
なんとか鎖から逃れようとするが、キツく絡みついて離れようとしない。
「クッフフフフフ、アッハハハハハ??」
ガネッサ先輩は大きな声で笑い出す。
「終わりですわね。確かに、貴方の戦闘センスは認めてあげますわ。でも……」
そして、アンカーを振り上げ、
「パンドラとしてはまだまだ、未熟ですわね??」
俺を貫いた。
右肩。左太もも。右腕。脇腹。
「ガァ??」
思わず、悲鳴をあげたその時だ。
「パンドラモード……開放……」
その声と共に、悪魔が立ち上がる。
恐る恐る、皆が、そちらを振り向くと、
そこには、パンドラモードの鎧を身につけたブロンドの女性がいた。
「サテライザー先輩……」
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