サイバー反乱
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現在、海馬コーポレーションの社長室の扉の前へと立っている。
なぜ、こんなところに来ているかと言うと『仕事だ。さっさと俺の下まで来い』と簡潔に纏められたメールが送られて来たからだ。メールの主は誰とも言うまい。
一度、大きく深呼吸をし、二度扉をノックする。すると、「入れ」と中から声が聞こえてきたので、中へと入ると、
「遅い!ようやく来たか、マキナ」
早速これである。理不尽にもほどがある!まだ呼び出しをくらってから、10分ほどしか経っていないだろ!
まぁ、最も口ごたえすれば、減俸処分やダイレクトアタック(物理)を喰らう羽目になるので、スルーさせてもらう。
「で、今回はどんな要件なんだ?」
「ほう、お前にしてはずいぶん素直じゃないか。どういう風のふきまわしだ?」
怪訝そうな顔つきでこちらを伺ってくる海馬社長。一体俺はこの人からどんな評価を受けているのだか……
「ずいぶんも何も、結局断れないならさっさと依頼は片付けたいと思ったからだよ。」
「そうか……なら、話は早い。磯野、資料を渡してやれ。」
言われるが早いか、側に控えていた黒服の男がアタッシュケースを開き、ひとまとめにされた資料を取り出す。それに目をさっさと通すと中々愉しそうな事が書かれていた。
「…………アンチリスペクト。反サイバー流って言ったところか。」
ポツリと呟いた言葉を海馬社長はしっかりと聞き取っていたらしく、首を縦に振り、肯定すると補足となる説明をしてくれる。
「反サイバー流、名称から分かると思うがそのまま、サイバー流のデュエル精神であるリスペクトを快く思わない連中が創設させた団体だ。元々はサイバー流がもて囃された事によって、バーンやパーミッションと言ったデッキを使っていた輩が仲間を集うため、またはサイバー流を破門にされた輩が集まって作られた組織だ。まぁ、こういったような組織や団体は以前から幾つもあったんだが、最近になって状況が変わってきた。」
一拍を置くとまた話し始める。
「これらの組織が一つに集まり、何やら不穏な行動をし始めたらしい。と言っても、穏健派と過激派の二つの派閥のうち、過激派の方がだがな。」
ここで一拍、
「そして、その過激派なのだが……。現在、過激派の奴らはサイバー流の門下生に急にデュエルを仕掛け、そのうち何人かが怪我を負っているとのことだ。」
……なんかこの時点で俺の仕事内容が見えてきたんだが。
「こんな暴漢紛いのことをしている輩だ。そのうち、所構わず襲うのはもはや必然だ。そこでだマキナーー」
「俺がサイバー流の門下生のフリをして、過激派の奴らを取っ捕まえればいいんだろ?」
台詞を取ってやったぜとドヤ顔をかました瞬間、海馬社長が手首のスナップだけ
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